皆さんは、自分だけのLINEスタンプを作ってみたいと思ったことはありませんか。
「LINEスタンプ、作ってみたいけど難しそう…」「もうオワコンって聞くし…」
実は私もそう思ってました。でも、AIと無料ツールを使ったら、意外と簡単にできて、しかも初売り上げまで体験できたんです!
この記事では、絵心ゼロの私でもできたLINEスタンプ作成の全プロセスと、気になるリアルな収益、そして『ここが注意点!』というポイントを包み隠さずお伝えします。
自分だけのスタンプを楽しむための費用は一切かかりませんので、脳トレと実用に調整してみませんか。
意外と簡単!LINEスタンプ作成のポイントのまとめ
LINEスタンプを作成する上で必要な手順は以下の通りです。追って具体的に説明します
- 最低限のキャラクターのイメージを決めて、AIに作画してもらいます
・様々なポーズ、表情をたくさん作ってもらう必要があります
・AI画像はPNG(透過)画像出力ができないので、背景除去が必要です
・メッセージの内容が重要なので、いろいろ考えましょう - 無料編集ソフトでスタンプ用の画像に仕上げます
・AIはまだ思うようにメッセージを表できませんので、メッセージはここで入れ込みます
・スタンプの命は「キャラクターのポーズと表情」「メッセージの独自性」です - LINE Creators Marketに登録し、ログインして、作成したスタンプを登録申請します
・登録前には、収益の入金用の口座設定など、少々手続きがあります(後述)
ステップ1:アイデア出しとキャラクター作成はAIにお任せ!
「copilot」というマイクロソフトの無料で使えるAIを使って、キャラの具体的な特徴を説明する指示文(プロンプト)を作成して、キャラと表情を作画してもらいます。
例えば、「かわいい黒い猫が、楽しそうに走っているアニメ画像を作画して」と書くだけでも、それらしい絵を描いてくれます。キャラクターの再現性を高めるためには、細かい特徴の指定が必要になります。
様々なお絵かきが特異なAIで試してみましょう。今後AIの進化で、出来る範囲も広がってくるものと予測されます。
しかし、ここはデザインセンスと個性の発揮しどころですので、その辺りをどれだけうまくAIに伝えることができるかが勝負です。
注意点:AIが出力できるファイル形式やキャラクターの再現性について
- 全部で40個のスタンプ画像を登録すると、同じキャラクターで、異なるポーズを作成させるために、キャラクターの設定を細かく文章で説明する必要があります
・設定が雑だと、違うポーズを指定した時に、キャラクターまで変わってしまいます
・おなじキャラクターで、異なるポーズと表情になるように、AIへの指示の仕方をいろいろ試す必要がありました - AIの作画機能では、現時点では、PNG(透過)画像の作成・保存ができません。
・スタンプに登録するためには、背景のないキャラクターだけの画像が必要です(ここが重要)
・例えばiPhoneの「copilot」で作成してスクリーンショットで保存し、その保存画面の長押しすれば背景を除いたキャラクター画像だけを抽出できます。私はそれを保存してからパソコンに移すという、暇な人しか出来ないような作業でPNGファイル化していました。
・画像編集ソフト上で、背景を削除することもできます(ソフトによっては簡単かも)
・AIに「背景を透明にして」と指示すると、一見透明なような画像イメージで作成してくれたりしましたが、実は2024年1月頃の事情としてはcopilotの出力画像はPNGでは保存できず、全てJPG画像だったのです。
現在(2024年7月)の無料版のcopilotでの作画でも、背景を透明画像の指示をしても「なんちゃって透明画像」で、実際には不透過の格子画像のままでした。
使用するAIツールによっては直接PNGファイルが出力できるのかもしれませんが、未だにその状況には到達できない私でした。
キャラクターの表情とメッセージの内容について
編集作業での話になりますが、私なりに気を付けているのは、キャラクターの表情とコメント内容がどれだけ的確で、且つ出来れば少しの面白さがあるかどうかです。
そのためには、コメントはリスト化して、想定ターゲット層に向けたコメントを何度も見直します(少し若者寄りで編集したつもりです)。
又、キャラクターの表情に対応するAIへの指示も重要で、出来るだけ多くの表情を作り、作成したキャラの表情に「的確にハマっている」コメントを当て嵌めます。この作業も自分の感性を見直す上でも楽しい作業です。
ステップ2:無料編集ソフトでサクッとスタンプに仕上げる!
スタンプ画像にはサイズの指定がありますので、最初に下記のファイルサイズを設定してから画像を編集します。AIなどで作成した画像は、自由に縮尺できますので心配いりません。具体的な方法は後程説明します。
必要な画像の種類とサイズ、注意点
メインのスタンプ画像W 370 x H 320 px以外に、メイン画像とタブ画像も準備が必要です。それぞれ用途が違うのと、サイズが異なりますが、編集作業的には要領は同じです。
- メイン画像 (Main Image): 1個 (W 240 x H 240 px):スタンプセット全体を代表して表示される画像です(最も可愛らしい、面白い、または特徴的なスタンプを選ぶのがベストです)
- タブ画像 (Tab Image): 1個 (W 96 x H 74 px):LINEのトークルームでスタンプを選択する際に表示される、スタンプタブのアイコンです(小さくても一目で何スタンプかが分かるデザインにします)
- スタンプ画像 (Sticker Images): 8個、16個、24個、32個、40個のいずれか (W 370 x H 320 px)
- アニメーションスタンプの場合は、APNGファイルやGIFファイルなど、別途指定された形式とサイズに
- ファイル形式は、全て透過PNG形式である必要があります(これが重要)
- ファイルサイズは1個あたり1MB以内(アニメーションスタンプは上限が異なります)
- 余白: 各画像には、画像の周囲に10px程度の透過の余白が必要です
(スタンプが他のスタンプと重なって見えたり、枠線が目立ったりするのを防ぐため)
画像の作成:無料の画像編集ソフトFireAlpaca(ファイアアルパカ)で編集
このFireAlpacaというソフトが優れるのは、無料なのにレイヤーでたくさんの画面の重ね合わせができる点です。
レイヤーというのは少し馴染みがないと分かりにくいですが、YouTube動画などの事例を見れば、だいたい分かります。
このソフトでLINEスタンプの画像編集程度であれば、数時間の練習で作業は出来るようになると思います。文字や、画像を別に作業出来て、位置も簡単に動かせるので操作性は抜群です。
ファイアアルパカでラインスタンプを編集する際の、簡単な要領のご説明

私なりの簡単な「ファイアアルパカ」での編集手順は以下の通りです。ご参考になれば幸いです。もっといい方法があるかもしれませんが、最低限の作業は問題なくできると思います。
- LINEスタンプの出力サイズ(370✖320)に合わせて、新規ファイルを作成する。
他にメイン画像(240✖240)やtab画像(96✖74)も必要です。 - 作成したPNGファイルを開いて、「編集」で「コピー/レイヤー」を選択する
- 「untitled」のシート(作成した370✖320のシート)を選択し、「編集」で「貼り付け」を選択し
- その状態から「選択範囲」「変形」を選択し、開いたファイルのコーナーの□マークをドラッグして、予め設定した370✖320の中に納まるように縮小(又は必要なら拡大)して、位置もドラッグして移動調整します。
- 最終登録時の注意として、ファイルサイズ(370✖320)に対して、PNGの画像ファイルが全周で10PIXEL程度の余白が必要だそうですので、この調整時に目視で10pixelの余白が確保できたと思う大きさに調整しておきます。
※注意1:大きさと位置が決まったら、必ず「enter」キーを押して確定操作します。
(確定せずに次の作業に進むと、画像サイズと位置がもとに戻ってやり直しとなります)
注意2:大きさと位置はこの後で追加する、コメントの位置や大きさをあらかじめ想定して調整します。
(慣れれば、そのあとの再調整が位置移動だけで済むので手間が省けます。) - メニューの「T」マークをクリックし、画面上の想定位置をクリックしてテキストを入力します。
テキストを入れた位置をクリックすると、テキストボックスが現れますので、下記のとおりコメントの文字を修飾・調整します。これは、いろいろやって試して、お気に入りを作りましょう。 - 縦書きと横書きは、フォントの選択で「@」マークがあるフォントを選ぶと縦書きになります。

ステップ3:いざ!LINE Creators Marketで登録申請
基本の流れは下記の通りです。
まずはクリエイター登録
- LINE Creators Marketにアクセスし、未登録なら「登録はこちら」、登録後は「ログイン」を選択します
- LINEアカウントでログインします
- クリエイター登録(名前、住所、メールアドレスなどの基本情報を入力):メールは各種連絡で必要
- 送金先口座情報の登録(日本の銀行口座情報)
スタンプが出来たら、登録したLINE Creators Marketにアップロード
- スタンプの作成とアップロード(必要な画像データをアップロード)
- スタンプ情報(タイトル、説明文、タグなど)の入力
- 審査申請
- 審査結果を待つ(承認されれば販売開始、リジェクトの場合は修正して再申請)
スタンプ画像のアップロードとタグ設定:
「画像サイズや余白の注意点を守れば簡単」と安心感を与える。
「タグ設定はちょっと手間だけど頑張ろう!」と、読者の感情に寄り添う。
審査と承認: 審査があることを伝え、通過までの期間の目安を記載。
ぶっちゃけ、LINEスタンプは「売れる」?リアルな収益報告!
収益化を期待する人が超えるべき大きなハードルとは?
このSNSの時代は「良いものを作れば売れる」という時代ではなくなっており、「まず認知されること」が重要です。
- 競合に打ち勝って、検索で見つけてもらう:これが果てしなく険しい道です
・巷の話では既に世の中には1500万セットをこえるLINEスタンプが登録されて、その中からたまたま検索されてて見つけてくれることが最低条件です
・そして、その人が気に入って買ってくれないと、次はいつだれが見つけてくれるかわかりません
・但し、登録して暫くは、検索に引っ掛かりやすい優遇処置があるようで、私のスタンプでも誰かに見つけてもらい、そして買ってもらうことは出来ました。しかし難しいのはそこからです - 拡散力:SNSなどで、積極的なアピールで拡散を図らないと、検索だけではかなり厳しいです
・センス良い作品が、たまたまSNSでバズって拡散される可能性もあります
・友人知人への宣伝や、自らSNSで発信しないと、このスタンプ飽和時代に見つけてもらうことができません - 作品センス:これが有れば、ひょっとすると一発逆転は可能かもしれません
・バズることができるかどうかは作品のセンスにつきます
・しかし、一定数以上に見てもらえないとセンスがあったかどうかの判断すらできません - ブランド力:結局は有名人が作れば、一定の集客も得られそれなりに拡散してもらえます
・名もなき一般人が、ブランド力を構築するには、上記の3つのハードルを越える力が必要なのです
結論的には、「売るためにはプロモーションの努力と作品のセンスが重要!」「でも、その道は険しい!」です。
LINEスタンプの私の実績:売れたの?どれくらい?
開始二週間ほどで、自分なりにある程度まともな8アイテムを登録した頃に、ようやく初めての売り上げがありました。この時は本当に努力が報われて大感激したのを覚えています。
その後2か月ほど現在の登録数になりましたが、売り上げの少なさとこの作業に飽きたことから、その後はお休み状態です。
登録して4か月が経過した現在の売り上げ
1セット250円のスタンプでも、なんと私に入るのはたった88円、残りはLINEとアップルがピンハネです。「素敵なビジネスモデル」ですが、予め分かって参入しているので文句は言えません。
- 作成スタンプ数:15種類(各32個セット)
- 売れた数:8種類で20個ぐらい
- 総売り上げ:1000円程度
- 販売価格に対する収入:販売価格の約1/3(200円のスタンプでも、実入りは60円程度)
登録してすぐはたまに反応があり順調な出足でしたが、登録して1~3か月もすると反応がなくなり、1500万件の中にうもれて宝くじのような状況になるのです。
つまり、登録後のハネムーン期間の間にバズったり人気化しないと、名もなき個人のスタンプは検索すらされなくなるのです。
その後はスタンプ作りにも飽きてきて、別のデジタルコンテンツに挑戦し始めた次第です。この売り上げではモチベーションの大幅ダウンは仕方ないところですね。
私の敗因
- SNSでの発信をしないと厳しいというのは、予め聞いていましたが「いいものを作れば売れる」という錯覚を突き進んだのと、そもそもSNSは敷居が高いために何もやってません
- 何となく恥ずかしく、知り合いにも少し見せるだけで積極的にPRをしなかった
- 画像のダイナミックさや、コメントの独自性がなくわざわざ買うレベルになってなかった?
- 知名度を上げ、ヒットする作品ができるまで根気よく続けなかった(ブランド化に至らず)
そして、スタンプユーザーのボリュームゾーンは若者であり、自分のセンスが合わないと厳しいのかもしれません。これまで対面で何人かの若者に見てもらった反応は良かった気がするのですが、、、。
それでもLINEスタンプを作ることをお勧めする理由
最初の売上の感動もありますが、ぶっちゃけ「お小遣い稼ぎ」としては厳しい現実です!
しかし、それでもLINEスタンプつくりをお勧めしたい理由は以下の通りです。
- 初期費用ゼロで、自分だけの、お気に入りのLINEスタンプが使える!
- 少しでも売れると、自分のセンスに共感してもらえた喜びがある
- 図案やコメントを考え、工夫すること自体が楽しい
- AIでの作画指示や、画像編集ソフトでの作業も結構楽しく、趣味、スキルの幅が広がる
- 自作のスタンプに対する知人の反応が楽しい
因みに、作品一覧はこちら「ユルかわスタイルのLINE スタンプ」です。閲覧は無料ですでの、良かったら覗いてみてください。
一つの判断基準として、この程度の出来なら、この程度の結果になるという意味では、ご参考にして頂けるのではないかと思います。

LINEスタンプ作成の注意点:YouTube動画には特に注意!
気軽に取り組めますが、いくつか気をつけたいことなどをお知らせします。
- スマホ操作に慣れた人なら、スマホだけでもできるかもしれませんが、シニア層にはパソコンがあった方がいいと思います。その場合、気軽に使えるパソコンがあることが条件かもしれません。
- YouTubeのこのジャンルのコンテンツは、建設的なものは少なく、加減なコンテンツが多い印象です。既に、再生回数稼ぎに特化されていて、内容を鵜呑みにしない方がいいかもしれません。
・私の経験上は、YouTube動画の通りやっても、まともなものは出来ませんでした
・PNG(透過画像)に触れてない動画は論外です
・YouTube動画は部分的な情報源として割り切って利用するのが良いと思います - 今はAIでの作画はとても優秀です。絵心が無くても、感動的なイラストを描いてもらうことができます。是非積極的に利用しましょう。AIは進歩がとても速いので、最新のより便利な機能を利用しましょう。
まとめ
LINEスタンプで真剣に収益化を考えるとなると、既にある程度の知名度が有ったり、メッチャセンスがいいか、SNSでの拡散力に自信がないと、正直厳しい世界だと思います。
しかし、自分だけのスタンプを使えること、それに反応がもらえることは得難い喜びだと思います。
そして、この作業にはそれなりに頭を使わないとゴールにたどり着けないという、楽しいゲームでもあります。
忙しい人には成果面も厳しいのでお勧めできませんが、時間がある人はやってみてもいいのではないかと感じました。
この記事を見て興味が出てきたあなた、是非一度LINEスタンプに挑戦してみませんか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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