米価高騰!なぜ私たちの食卓が脅かされるのか?~農水省の無策と情報操作の闇~

学び・雑記

今、私たちの食卓を支える「コメ」の価格が、異常な高騰を続けています。 しかし、その背景にある「なぜ?」に対する明確な説明は、政府からもマスメディアからも聞こえてきません。

本稿は、この不透明な状況の根源に迫り、国民の食料安全保障を預かる農林水産省の「業務怠慢」、そして、その陰で蠢く「情報操作と利権」という看過できない問題点を徹底的に洗い出します。

このままでは、コメ問題は「利権者の勝利」に終わり、私たち国民はただ高値のコメを買い続けるしかない、という未来が待っています。

私たちは、この問題を正しく理解・共有し、政府に問い、行動を促す必要があります。

本記事では、専門的なデータを深追いせず、問題の本質に焦点を絞り、分かりやすく、しかしできる限り鋭く問題の本質に迫ります。

農水省の「国民への責務」放棄:食料安定供給の「建前」と「現実」

  • 農水省は、そのHPで『食料の安定供給の確保』と『国民の豊かな食生活の実現』を自らの使命として掲げています。これは単に生産量を維持するだけでなく、国民が適正な価格で継続して米を入手できる「安価で安定した供給」を管理する責務を意味します。
  • しかし、現在の異常な米価高騰に対し、農水省はその責務を全うしているとは到底言えません。問題を矮小化し、国民への説明責任も果たしていません。

なぜ、農水省は、この基本的責務すら全うできないのでしょうか?

構造改革の怠慢が招いた「異常な価格弾力性」

  • 米価高騰の原因を「農家の高齢化による作付け減少」や「気候変動による収穫減」といった需給ギャップに求める声があります。しかし、これらの課題は長年にわたり予測可能であったにもかかわらず、農政として意欲的で積極的な構造改革を怠ってきた農水省の責任が第一義的に問われるべきです。
  • たとえ僅かな需給ギャップが生じたとしても、それがなぜ価格を2倍にまで高騰させるのか? 過去の同程度の不作時と比較しても、今回の価格高騰の異常性は際立っており、自然な市場原理だけでは説明できない歪みがあることを、農水省だって認識しているはずです。インバウンドによる需要増の影響だって、科学的に検証すればいいだけです。

こうした問題の本質は、ワイドショーや特定の政治家の的外れなバトルショーに騙されるのではなく、まともな調査委員会を設けて議論すべきです。

私は、これまでに、論点を適切に整理して、しかるべき立場で、建設的な議論がなされてるメディアの情報発信を見た記憶がありません。多様な意見や感想も結構ですが、必要なのは、問題解決に向けた、データに基づく知的議論ではありませんか。

情報の透明性欠如:国民を欺く「見えない数字」

  • 実際の需給ギャップの規模、インバウンドなどによる消費変動要素、そして市場全体の米の「総流通量」や「民間在庫の具体的な内訳」は、農水省が把握し、国民に明示できるはずです。
  • にもかかわらず、農水省がこれらの具体的な数字とそれに基づく詳細な分析を国民に明示できないのは、問題に対する「透明性の確保」という責務の放棄に等しい行為です。
  • 健全な市場と国民の理解のためには、客観的で正確な情報開示が不可欠であり、現状はその真逆を行っています。農水省のホームページなどには様々な情報が提供されていますが、多くはアリバイ的、またはご都合主義的な情報であり、今回の問題を国民に分かりやすく情報提供しようという意思は、少なくとも私には見えません。

データで分かりやすく、しかし、「それは価格倍増の原因ではないので、今はこんなことを調べ、対策検討してます」ぐらいの透明性のある発信ができないものでしょうか?

「思考停止」を露呈する「コメ先物市場」への対応と背任行為

  • 米の先物市場の上場は、多額の投機資金流入を容易に予測できたはずです。ましてや、SQ(※現物担保が不要で、ヘッジファンドなどの参入メリットが大きい仕組み)において現物担保が不要な市場設計を容認した農水省の判断は、国民の食料を「ギャンブルの道具」に供した「国民に対する背任行為」と断じざるを得ません。
  • 上場後の異常な価格変動に対し、何らの策も講じず、ただ見つめている姿勢は、責務の放棄を超え、農水省全体の「思考停止」と「危機管理能力の欠如」を如実に示しているのではないでしょうか。
  • 「価格安定化に資する」という上場時の認識は、経済的視点が低すぎる愚かな判断であり、最低限、市場の健全化に向けた法的な規制や、国民への詳細な動向報告を行うべき立場でありながら、それすら怠っています。

出来てしまった先物市場ですが、「仕方ない」という話ではありません有害なものは、制御して軽減するしかありません。それが「人類の知恵」というものだと思いませんか?私は、微かながら農水省に知恵があることを期待してます。

既得権益の温床:不透明な流通システムと中間業者の暴利

  • 米価決定の要となる相対価格交渉が、実質的に不透明な卸売業者と、その裁量権が不明瞭なJAとの「両社協議」で行われている現状は極めて問題です。「誰が、どのような裁量権で、どのような意図を持って価格を決めているのか」が全く見えず、恣意的な価格決定が行われていないと誰が信用できるでしょうか。
  • 信じられないことに、この相対取引において、農水省は管理も介入も出来ず、ただ見守っているだけって知ってましたか? そんなことで、行政は機能するのでしょうか。
  • 国民の苦しみの中で莫大な利益を上げている中間業者(卸売業者、商社など)は、本当にこの流通システムにおいて必要なのか、そして彼らの得る対価は妥当なのか? この問いに真摯に向き合わず、市場ストックの状況や供給バランスの管理、トレースの仕組みすら構築できない農水行政は、まさに「税金の無駄使い」と化した不要な組織と化しています。
  • IT技術が進歩した現代において、大口卸売業者の在庫状況や供給バランスを管理・トレースする仕組みすら構築できない時点で、「化石的」と断じざるを得ません。

こうした不透明な実態の中での「両社協議」による相対価格交渉においては、高騰している先物価格を参照して決める仕組みがあることはご存知ですか。何もかも不透明の極みです。

価格交渉の透明化、流通の透明化こそが、農水省の責任ではないでしょうか。彼らは税金で何をしているのか、疑問に思いませんか。物事には優先順位があることを、社会人は皆知っています。官僚には無縁なのでしょうか?

場当たり的「対処療法」の限界:備蓄米放出が対策?その愚かさ

  • 備蓄米の放出は、あくまで一時しのぎの「対処療法」であり、本質的な需給改善や市場の歪みを是正する効果は極めて限定的です。最初期にはJAを介した流通ルートが優先され、流通側の都合の良いように利用されてしまったという「愚策」は、農水省の市場理解の欠如を物語っています。
  • このような場当たり的対応に終始し、問題の根本原因(投機、流通の不透明性、構造改革の遅れ)に対する現状分析と抜本的な対策立案を怠っているのは、まともな国家の、まともな行政機関の振る舞いではありません。

これまでの一連の指摘に対して、真摯に向き合い、調べ、課題認識し、迅速に対策するのが、我々が税金で農水省に託したミッションなのです。「できないなら、雇用主である国民が変えなければならない」と思いませんか?

メディアと国民への警鐘:情報社会の「歪み」を知ってますか

  • こうした状況に至っても、備蓄米放出による微かな効果や、大臣の些末な発言の報道に腐心するマスメディアの質の低さは、驚愕に値します。本質的な問題提起と徹底した検証を怠るその姿勢は、まさに「諸悪の根源」とすら位置付けられるかもしれません。特に、国営放送を標榜するNHKは、公共放送として存在する価値があるのか、自問していただきたいですね。
  • そして、最も重要なのは、こうした深刻な状況に直面してもなお、具体的な課題認識や問題意識すら持てない私たち国民自身の「無関心」と「無知」です。
  • メディアを含む利権者たちが垂れ流す、無責任な溢れる情報に翻弄されず、自ら課題を正しく整理、理解し行動する姿勢が強く求められています。実は、この部分も、もう一つの問題の本質かもしれません。

私たちは、真実を知る力、見抜く力がないと、利用されるだけです(これまでもそうでした)。「そこにあるものが正しい」という幻想を捨て去る勇気が大切です。

結び:正しく課題認識し、適切な問題提起をし、そして行動を!

コメ価格高騰は、単なる経済現象ではありません。

それは、私たちの食料安全保障、市場の健全性、そして政府の説明責任という、民主主義社会の根幹に関わる重大な問題です。

農水省の業務怠慢と、その裏で蠢く情報操作の闇を放置すれば、結局は特定の利権者が勝利し、私たち国民がそのツケを払うことになります。

今こそ、私たち一人ひとりがこの問題を深く理解し、「なぜ?」という問いを政府に突きつけ、真の課題認識に基づく改革を求める「国民運動」を起こす時です。

この情報が、あなたの問題提起の一助となり、より多くの国民がこの課題を共有し、行動するための力となることを願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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