こんにちは、またまた大好きな船釣り関連のお話です。
これまでに、船釣りのお勧めの記事や、釣った魚を美味しく食べるための大切な秘訣の記事などもご紹介していますが、今回は船釣りで覚えたい3つのノットをご紹介しようと思います。
年齢を重ねると老眼が進むようで、シニアの釣り人は自分でライン結ぶのは大変ですね。しかし釣りを楽しみ、確実に大物も取り込むために、最低限の結束方法はマスターしましょう。
実は、先日釣り歴20年にして初めて、完全フカセ釣りとタコ釣りで、二連続でライン接続部のラインブレイクを経験をしました。何気なくやっていた昔からのノットだったのですが、かなり残念な結果につながり大きなショックを受けました。
そうしたトラブル原因と対策も含めて、3つの結束方法(ノット)について特に重要な注意点をご紹介します。
皆さんの釣行の成功のお役に立てることを願っています。
船釣りでラインの連結部について
船釣りにおいて、通常はラインと仕掛けは金具でつなぐので、まずは万能で簡単なクリンチノットを覚えましょう。
そして、釣り針はフグなどに切られた時には、部分的に結び直す機会も少なくありませんし、釣りをするのであれば基本ですので、針結びの「外掛け」結びは是非覚えましょう。
針を結ぶのは、多くの人が「外掛け」結びで行っていると思います。外掛け結びは、最も基本の結び方で、最も簡単な結び方という人もいます。
FGノットは、下記のような目的でPEラインにフロロのリーダーを連結する等の際に、ロッドガイドをスムーズにラインが通る結びで、強度がある結びとしては最適です。少し難しいですが是非覚えましょう!
・ルアー、キャスティング、タイラバや、オモリグ等利用機会は少なくありません
・船釣りで、特にシニアの皆さんがやっているのはあまり目にしませんが、是非覚えたいノットです
・乗合船でほかの釣り客と仕掛けが絡んだときに外しやすいようにリーダー直結にも使えます
・ロッドのガイドにPEラインが絡みやすい状況で、先糸としてフロロのリーダーを結ぶ時にも使えます
全てにおいて必須の条件は、結束強度が非常に重要になります。
金具接続に万能のクリンチノット
クリンチノットは釣りにおいて、スナップやスイベル等の金具とラインをつなぐシーンでは、極めて一般的な結び方です。簡単な方法なので初心者から上級者まで幅広く使われています。
このノットはほとんどのケースで活用が可能で、正しく結べれば高い信頼性があり、余程の大物でない限り、ブリやヒラマサ、大鯛でもほぼ問題ないと先日お世話になった船長が言ってました(知らんけど)。
より強いノットもあるようですが、安定した出来映えで出来る事が重要なので、実用的にはクリンチノットを正しく覚えれば問題ありません(船長も言ってました)。
クリンチノットのノット手順
結び方は、上の写真のように、ラインを金具に通して4~5回ねじってからを端糸を二回写真のようにくぐらせてから締め付けるだけです。
その上で、下記の要領で、メインラインをしっかり引っ張りながら、端側のラインもバランスよく引っ張り、ゆっくりしっかり締め込みます。
締め込む前には、唾や水でラインを濡らし、滑りやすくするのと共に、締め込み時の摩擦熱での劣化を防止します。
重要な管理ポイント
- 巻き回数は最低4回は厳守する事
・40cmのアジ程度は3回巻きでも耐えるかもしれませんが、青物等は最低4回必要です
・フロロだと4号以上なら5回巻き推奨です
(ナイロンは更に滑りやすいので、ハーフヒッチやエンドノットも有効という情報もあります)
・ノットの結束強度は、フロロ5号だと約5-6kg程度となります
(クリンチノットの結束強度は最適な結束で90%ですが、バラつき考慮で60%で概算されます)
・巻き回数を増やした場合のリスクとして、締め込み時の結び目のヨレなどに注意が必要です
(メインラインはゆっくり強く引きますが、ライン端側はそれを邪魔せずメインラインに対してバランスよく弛みを取りながら少しづつ、しかし確実に引っぱるのがコツだと思います:上の写真の感じで!) - ラインをしっかりと締め込むこと (特に重要)
・締め込みが不十分で、しかも巻き回数が少ないと、たるみから解ける原因になります
・また、締め込みが甘いと擦れてラインがラインを切る原因になるそうです(特に太い糸)
・特に10号(40ポンド)以上では、締め込み+ハーフヒッチがベターなようです
(ハーフヒッチは、メインラインをしっかり張った状態でやる事!) - 巻き付け部は摩擦熱を避けるために唾や水で濡らし、ゆっくり締めこむこと
・ラインの結び目のヨレが無いように、丁寧にゆっくり締めこむのは多少練習した方がよさそうです(上の写真の手順で丁寧にやれば、ある程度安定した仕上がりが期待できると思います:知らんけど♫)
失敗しないコツ
- 指先をうまく使う:作業中は指先をうまく使って、巻き付け部分が緩まないように軽く押さえておくのがコツで、結び目を締め付けたときに、きれいに仕上がります
- ノット全体を湿らせる:ノット全体を唾液などで湿らせ、巻き付けたラインが重ならないようにしながら、ラインがヨレないようにゆっくりと締め込んでいくことが重要です
- 締め込みは適度に強く:締め込み過ぎるとラインの弾力性が無くなり強度低下の原因になるので注意が必要です
緩まないように均一に締め上げることが重要です。
このノットはそれ程難しい結び方ではないので、何とか出来てしまいますが、実は出来映えは毎回違うのです。
大切なのは出来映えのバラつきが無いように、ある程度の練習と体得が重要です。
とにかく何度も練習して、結び目を拡大鏡でよく観察して、緩みやヨレが無い事をしっかり目視で出来映え確認し、しっかり身につけるまで練習することをお勧めします。
クリンチノットの私の失敗例(大物逃がし2連発) ~原因と対策~
私は20年以上の釣り歴ですが、ずっとクリンチノットを愛用してきました。そして、これまで結び目のブレイクは経験したことは有りませんでした。
しかし、それは決してちゃんと結べていたからではなく、大切な管理ポイントを押さえてちゃんと結べていたのでもなく、出来映えのバラつきの中で、たまたま少しの大物の時にしっかり結べていたという事だったのです。
今回続けてラインブレイクしたのは、1回目は、完全フカセでの60-70cmほどの大鯛かヒラマサで、2回目は推定2kg前後以上の大タコでした。
完全フカセ釣りの際は、オマツリで仕掛けがダメになり、船長が結んでくれようとしたのを「大丈夫です」と言って自分でやったところが解けてしまったので、悔しさと恥ずかしさは計り知れません。
ラインはフロロ5号だったのですが、船長曰く「クリンチノットでほどけたことないし、ヒラマサぐらいなら問題ないで」、「締め方が甘いんちゃうか」とご指導を賜りました。
実は思い当たるところが2、3ありました。
- 一つは巻き回数が3回しか巻いてませんでした
・巻き回数が少ないと、結び目強度が不足し、強い力で滑って抜けのリスクがあります
・巻き回数は、ラインの種類(滑り)や太さに応じて適切な回数があります - そして、締め込みも適当だったこと
・ラインの滑りが悪かったり、力不足で締め込みが不十分だと緩み・抜けの原因になります
・やはり最後の締め込みがかなり重要ですが、締め過ぎも気をつけましょう
タコ釣りの際のラインブレイクも、基本はそうしたことが原因と推察されます。
まとめると失敗のポイントは、巻き回数と、締め付けに尽きます。
釣り針の結びは「外掛け」一つで大丈夫
「外掛け」結びとは
DAIWAの初心者向けのホームページの事例の一部(抜粋)を参考までに、掲載させていただきました。
今はYouTubeで様々な説明動画が有るので、そちらもご参照ください。
YAMARIA Corporationさんのこちらのサイトの説明もビジュアル的に分かり易いかもしれません。
次に説明する注意点にお気を付けください。
外掛けのノット手順と注意点
- 針にハリスを巻き付ける時に、メインライン側を何かで引っ張って張ります
- 巻き付け時にハリスを指でしっかり押さえて、緩みがなく重ならないように気を付けます
- ハリスの巻き付け回数は5~7回ぐらいと言われますが、私は7回巻きが推奨です
- 最終の締め付け前に、ハリスの本線が針の内側に来るようにハリスの位置を調整します
(本線が針の外側に来ると、チモト部でハリスが擦れて損傷する危険があります) - 締め付けはしっかり行わないと緩んで外れます(私は外れたことは有りませんが)
- 端線は少し余裕をもってカットして、緩みでほどけないように注意します
少し難易度は高いが是非覚えたいFGノット
FGノットの目的とメリット
船釣りでは、主にPEラインと、フロロなどのリーダーを直結するためのノットです。
- 強度:FGノットは非常に強固な結束を作ることができ、正しく結束すれば約97%の結束強度が得られると言われています
- 滑らかさ:FGノットの結び目は他のノットと比べて小さいため、ガイドの通りが良く、キャストの妨げになりません
- 汎用性:FGノットは、細糸を使うメバリングやアジングなどのライトゲームから、ヒラマサ・GTのようなオフショアビッグゲームまで、さまざまなルアーフィッシングで使用できます
- 道具不要:FGノットは特別な道具を必要とせず、覚えてしまえばいつでも結束できます
出費をいとわなければ専用の道具を使うと安定して早く巻けるかもしれません(知らんけど)
FGノットの手順と重要な管理ポイント
FGノットは、PEラインをリーダーに編み込むことで強い摩擦力を生み出し、ライン同士をしっかりと結びつける摩擦系の結束で、正しく結束すれは非常に強い結束方法です。
FGノットの手順
FGノットは様々な手順が紹介されていますが、基本は同じです。手順は別として、ノットの内容が分かり易いと思いましたので、DAIWAのホームページの中の記事の抜粋をご紹介します。
ご自分にあったやりやすい方法は、YouTube動画で探してみてください。
重要なポイントは下記にまとめましたので、内容をよく理解して練習を重ねてマスターしてください。
FGノットの重要な管理ポイント
FGノットの典型的な失敗は、「すっぽ抜け」です。しかしこれは致命的な結果になるので、しっかり結べたかどうかを、ノット完成後に強く引っ張って出来映え確認するのは絶対に必要です。
この時にPEラインは手を切る危険があるので、ラインブレーカーと言われるもの(又は同様の機能の代替品)に巻きることを強くお勧めします。
- PEラインとリーダーをクロスさせ、PE本線をリーダーに上下交互に約15回ほど巻き付けます
・この時に、毎回シッカリ締め込みながら巻き付け、緩まないように押えるのが重要なコツです - 巻き付け終わりで、PE本線とリーダーを2本重ねて、PE端線で仮止めのハーフヒッチを1回だけします
・この時、重ねた2本に対して、ハーフヒッチはPE端線を本線に垂直方向に強めにしっかり引っ張ります - ノット部は水などで濡らした上で、本線とリーダーをラインブレーカーに巻きつけて締め込みます
・この締め込みが不足していると、ノット強度の不足やすっぽ抜けの原因になります
・ノット部は締め込みの熱で劣化しないように、必ず濡らすのと、締め込みの強さが非常に重要です - 締め込んだら、PE本線とリーダー端線を2本重ねて、PE端線で10回ほどハーフヒッチし、最後にエンドノットします
・ハーフヒッチやエンドドットは、緩み防止に重要ですので必ず行います - 余ったPEラインとリーダーを切りライターで炙りコブを作ります
・炙りコブはした方がいいですが、慣れないうちはしなくても何とかなります
「船釣り」でFGノットが活躍する場面
FGノットは、「船釣り」では使わなくても済むことがあるので、シニアの釣り人ではマスターしてない人が多いかも知れません。
しかし、通常の「船釣り」でも非常に有用で便利な結束方法です。
- ルアーフィッシング:メインライン(PEライン)とリーダー(ナイロンやフロロ素材)を結ぶためにFGノットがよく使用されます(1号クラスから8号以上のPEまで、幅広く使える結束方法です)
- 大物狙い:FGノットは非常に強固な結束を作ることができるため、大物狙いの船釣りにも適しています
- キャスティング:結び目がガイドをスムーズに通過することが重要な為、FGノットが活躍します
- ライトゲーム:細糸を使うライトゲームでも、FGノットは有効です
オモリグやタイラバでキャスティングする場合にも有効ですし、PEラインがガイドに絡みやすい場合にもリーダーをFGノットで結束することでライン絡みが軽減できます。
まとめ
ここでご紹介したラインの結び方を覚えておけば、よほどのことがない限り困ることはないと思います。
釣りをする上ではラインの結び方は非常に重要です。
私のようにないがしろにしてしまうと大きな代償を払うことになります。
大物との遭遇は予測不能です。だからこそ、ノットの注意点やラインの傷の確認など、日々の釣行での細かい注意が非常に重要なのです。
私の失敗経験が皆さんの参考になれば幸いです。皆さんも、釣行の準備を怠らず、大物との遭遇に備えてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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