京都の避暑地「清滝」の川辺は最高 ~嵐山からの散策と、愛宕山の登山口の周辺の清滝川で涼む~

山歩き

近年はインバウンドが活況で、有名な観光地は外国人であふれていて京都などは移動もままならない状況と聞きます。

しかし、京都の避暑地「清滝」は、移動も電車でスムーズで、避暑の為に清滝川を目指す外国人も僅かなので意外な穴場スポットとなっています。

古くから、清滝は京都では数少ない避暑地としても知られ、松尾芭蕉や与謝野晶子などの文人がこの地に逗留し、詩を詠んだことでも有名だそうです。

清滝川は水もきれいで夏場でも水温は15℃前後で冷たすぎず、足を付けているだけでも十分に涼が取れます。清滝川の水遊びスポットは結構広い範囲に及び、小さいお子さんの歓声と、周辺では大人も川につかったり川辺でくつろぎ、所々でデイキャンプを楽しむ姿も散見されます。

暑くなる季節、清滝の「涼み」スポットと、嵐山周辺のおすすめの観ルートをご紹介します。

今回のおすすめルートの概要ご紹介

私たちは電車&徒歩で、嵯峨嵐山駅から嵐山周辺の大河内山荘まわりの竹林などを巡りあだしの念仏寺を抜けるルートを散策しました。

往路のルートは、マップの赤色ルートです。復路は途中分岐で黄色のルートにしましたが、往路と同じでもいいかも知れません。

嵯峨嵐山駅から清滝川まではおよそ70分程度、上流の目的地までは更に1時間程度歩いています。

目的地や川遊びの様子はのちほど、詳しくご紹介します。

お勧めルートhttps://www.google.com/maps/

清滝川へのアクセス別のご案内

電車で行くか、バスで行くか、又は車で行くかということになりますが、おススメは私たちと同じ①電車&徒歩です。京都から嵯峨野線は始発駅なので、私たちは日曜日の8時ごろでも座ることができました。

①電車で「嵯峨嵐山」へ:竹林を抜けて「清滝川」まで徒歩1時間程度

JR「嵯峨嵐山」から「愛宕街道」で「あだしの念仏寺」を経由して「愛宕神社 一の鳥居」をぬけて、「清滝」バス停を過ぎると、70分程で愛宕山への登山口の駐車場です。嵐山周辺の観光も自由に組み合わせられるのでお勧めです。

アプローチ

「京都」駅からは、JR嵯峨野線線で「嵯峨嵐山」まで、17分程度の距離で、電車の数も1時間に4本前後あります。(時間帯で3~5本で、土日も出発時間はズレますが同じくらいの本数です)

「嵯峨嵐山」からは徒歩で清滝川に向かいます。「トロッコ嵐山」の駅~鮎茶屋平野屋~愛宕念仏寺~府道137(一部トンネル注意)~清滝バス停~さくらや(青木駐車場)へと散策していきます。

途中「清滝トンネル」は、車は交互通行ですが、狭いトンネルなので車に注意しての通行が必要で、足元が良くないので、スマホライトでも大丈夫ですがライトが有った方がいいです。

「さくらや(青木駐車場)」横には、公衆トイレが併設されています。ここは愛宕山登山口駐車場でもあります。

この清滝川の周辺では、トイレはほかに見当たりませんでした。どこかのお店に入って、ついでに利用ということになるでしょうか。それもかなり限られています。

尚、今回の私たちのルートは、慣れてないと道は少し分かりにくいですが、添付のルートを参照に、事前にルート確認をしっかりしておきましょう。

➁バス、又は車の場合のご参考情報

バス

路線図が複雑で、系統がたくさんあり検索が大変そうですし、本数も多くなさそうですし、昨今のインバウンドでいろいろ厳しそうでオススメしにくい感じです。

「清滝」バス停へは、「阪急嵐山」・「四条河原町」・「三条京阪」・「京都駅」などからのアプローチが可能なようです。ご利用にあたっては、ご自身で調査をお願いします。

京都バス路線図

車:清滝の「さくらや(青木駐車場)」のご利用:(混雑&満車注意)

デイキャンプ的に川辺でのんびりするなら、やはり車がお勧めですが、駐車場の都合を考えると早目の出発が必要かもしれません。ここは情報がないので、各自で調査の上で計画してください。

「さくらや(青木駐車場)」の営業時間は、6:30~17:30、料金は¥1200のようです(最新情報はご自身でご確認ください)。満車の場合、化野念仏寺前「今井駐車場」(有料)もあるようですが、かなり戻ることになります。

嵯峨嵐山駅から清滝川まで:当日の散策の様子

嵯峨嵐山駅から少し進むと、渡月橋に向かう道からの曲り角があります。写真の曲がり角を天竜寺方面に向かうと、竹林の道を抜け、大河内山荘を経て、「トロッコ嵐山」の駅を通過していきます。

人気もまばらな朝の竹林

9時前だと、お店も開店前のところも多く、観光客は意外と多くありません。

「トロッコ嵐山」の駅を過ぎると、今が盛りのハスの花が迎えてくれます。その先では看板が木の枝に呑み込まれていました。

小倉池の蓮

ここまでくるとほぼ人通りもなくなります。

愛宕神社 一の鳥居

この先は、愛宕街道を進み、狭くて、暗くて、涼しい「清滝トンネル」を抜けると、「清滝」のバス停です。

更に少し進むと、清滝川に到着です。ここには、貴重な公衆トイレと「さくらや(青木駐車場)」があります。

駐車場に着いた時間は9時半ごろでしたが、流石に日曜日なので駐車場はほぼ満車のようでした(通り過ぎたので詳細は不明です)。お子様連れなどで車で行かれる方は、事前調査の上、早目の行動がよさそうです。

駐車場横の公衆トイレ

橋を渡ると、あの有名な愛宕山の参道に向かう標識が現れます。

愛宕山の登山口の橋からは、既に水遊びに興じる子供たち(と大人たち)が楽しそうです。この川の上流と下流にはには更に多くの川遊びのスポットがあります。

愛宕山への登山口の駐車場の近くの上流と下流の川辺はトイレも近いので、一般的にはこの辺りがお勧めかもしれませんね。

涼やかな流れの清滝川

更に清滝川の上流を目指し、プライーベート川遊び

この後、愛宕山登山道と反対方向に、橋を渡ってから右に進み、清滝川を上流側に40分ほど上り、途中で清滝川と分かれ、堂承川を少しのぼったところが待望の目的地です。まあまあ歩いた感覚ですが、道は緩やかな登りなのでほどよい疲れです。

誰も来ない静かな環境で、冷ゃっこい川の水に足を浸けて、のんびりビールを飲んで至福のひと時を涼んで過ごします。堂承川は川幅2m前後の支流ですので、他には誰もいませんでした。

プライベート川涼み

水温が15-20℃くらいなのか、水は冷たいのですがキンキンに冷たいほどではなく、いつまでも足を浸けておけるのでとても快適です。そして、20分くらいたって、川から上がると、すっかり体は冷えているのが分かります。(清滝川の落合橋当たりの年平均水温は15℃くらいらしいです)

歩き出してから30分くらいは、体が冷えて暑さを忘れて快適な山行になりました。

おすすめの「空也の滝」

今回の目的地の近くには、「空也の滝」という見どころもあります。時間が有れば是非こちらもご覧になってください。

空也の滝

復路の様子

帰り道は、愛宕山登山口からは清滝川をくだり、JR保津峡駅を目指します。
川べりには多くの人が涼んでいたり、泳いでいます。バーベキューの美味しい香りもたなびいています。

清滝川のほとりの風景

ただ、愛宕山への登り口の駐車場より下流ではトイレは見当たらなかったので、川の水は必ずしも清潔ではないかも知れませんね。

このご時世、清滝川にも海外の観光客の姿もチラホラ見受けられました。

清滝川を下るこのルートは、足元は少し狭く不安定な足場で上り下りが続きますが、何度通ってもすがすがしい道です。

さらに進むと、保津川下りの船がやってきました。しばし、相互に手の振り合いが続きました。

川下り
JR山陰本線保津峡駅

ようやく、ゴールの保津峡駅が見えてきました。

今回は、湿度はかなり高かったですが、日差しは少し曇りがちだったので、何とか熱中症の兆候もなく無事のゴール出来ました。

二条駅で途中下車して、最大の目的である大反省会を決行したのでした。

避暑地としての清滝の歴史

清滝(きよたき)は、京都市右京区に位置する美しい地域で、平安時代に開山された愛宕山の登山口として知られ、修験者たちが修行を行う場所だったそうです。

愛宕神社 二の鳥居

江戸時代には、愛宕山の勝軍地蔵信仰が全国の大名や武士の間で広まり、清滝は参詣道の宿場町として栄え、多くの旅籠や茶屋が立ち並んでいました。庶民の間でも川遊びが広まり、特に夏場には、涼を求めて川沿いでの遊びが盛んに行われていたそうです。

昭和初期には嵐山から愛宕山鉄道が開通し、ホテルや遊園地、スキー場も開設されるなど、最先端のレジャー地域として大いに栄えたそうです。

しかし第二次世界大戦時に不要不急線として鉄道路線が廃線となり、観光スタイルの変化とともに訪れる人も減少した歴史があると言われています。

清滝川の避暑地としての歴史は、実は清滝川の更に上流域が中心で「錦雲渓(きんうんけい)」が避暑や水遊びのポイントとして知られていたそうです。(今回は、その下流側から更に支流を遡ったローカルなエリアを散策しました。)

まとめ

京都で数少ない避暑地と言われる「清滝」でしたが、清滝川の水は意外と冷たく十分に涼しさを堪能することが出来ました。

この季節の清滝川は、日曜日でもそれほどの混雑もなくお勧めスポットかも知れません。

そして嵐山から朝早め(と言っても9時頃)に竹林を抜けると、行きかう人もまばらで落ち着いて散策できました。

嵐山周辺は海外の観光客で大変な賑わいですが、少し足を延ばして清滝を散策するルートは、人も少なめで涼を求めて散策するのには最適かもしれません。

皆さんも、清滝で避暑を楽しんでみては如何でしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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