例年にない暑さが続きます。この先日本は、そして世界はどうなってしまうのか心配になりますね。
そんな危険な暑さが続く中、京都の清滝に涼を求めて、軽いハイキングと川遊びに出かけました。
古くから、清滝は京都では数少ない避暑地としても知られ、松尾芭蕉や与謝野晶子などの文人がこの地に逗留し、詩を詠んだことでも有名だそうです。
はたして今年の様な猛暑でも、涼は取れたのでしょうか。
今や国際観光都市の京都の日曜日の交通事情も含めて、当日の様子などをご紹介します。
意外とゆったり過ごせる、清滝の納涼体験はお勧めの穴場スポットかも知れません。
避暑地としての清滝の歴史
清滝(きよたき)は、京都市右京区に位置する美しい地域で、平安時代に開山された愛宕山の登山口として知られ、修験者たちが修行を行う場所だったそうです。
江戸時代には、愛宕山の勝軍地蔵信仰が全国の大名や武士の間で広まり、清滝は参詣道の宿場町として栄え、多くの旅籠や茶屋が立ち並んでいたそうです。
江戸時代には、庶民の間でも川遊びが広まり、特に夏場には、涼を求めて川沿いでの遊びが盛んに行われていたそうです。
昭和初期には嵐山から愛宕山鉄道が開通し、ホテルや遊園地、スキー場も開設されるなど、最先端のレジャー地域として大いに栄えたそうです。
しかし第二次世界大戦時に不要不急線として鉄道路線が廃線となり、観光スタイルの変化とともに訪れる人も減少した歴史があると言われています。
清滝川の避暑地としての歴史は、実は清滝川の更に上流域が中心で「錦雲渓(きんうんけい)」が避暑や水遊びのポイントとして知られていたそうです。(今回は、その下流側から更に支流を遡ったローカルなエリアを散策しました。)
清滝は、清滝川沿いの美しい景色や、歴史的な背景を感じられる素晴らしいハイキングコースとして有名です。
清滝へのアプローチ(私たちの足跡)
私たちは参加者8名全員が還暦越えの為、水着を着て川に飛び込む前提ではないので、JR嵯峨嵐山からハイキングを兼ねて、清滝の上流のローカルな川まで徒歩で向かうプランです。
日曜日でしたが、京都から嵯峨野線は始発なので、8時ごろでも楽に座れます。電車の出発間際には流石に空席はなくなってました。
嵯峨野線でもアジア系の方を含めて、海外からの観光客も少なくありません。
JR嵯峨嵐山から「愛宕街道」で「あだしの念仏寺」から「愛宕神社 一の鳥居」をぬけて、「清滝」バス停を過ぎると、一時間程で愛宕山への登山口の駐車場です。
駐車場に着いた時間は9時半ごろでしたが、流石に日曜日なので駐車場はほぼ満車のようでした(通り過ぎたので詳細は不明です)。お子様連れなどで車で行かれる方は、事前調査の上、早目の行動がよさそうです。
その先約40分程度歩くと目的地の川辺に到着です。目的地は人気の清滝川の水遊びスポットを更に上流に向かい、堂承川という川幅1m程度の支流ですので、他には誰もいませんでした。
愛宕山への登山口の駐車場の近くの上流と下流の川辺はトイレも近いので、一般的にはこの辺りがお勧めかもしれませんね。
散策路の景色
流石に古都京都は、散策するだけで多くの歴史的な出会いがあります。
嵯峨嵐山駅から少し進むと、渡月橋に向かう道からの曲り角があります。写真の曲がり角を天竜寺方面に向かうと、竹林の道を抜け、大河内山荘を経て、「トロッコ嵐山」の駅を通過していきます。
9時前だと、お店も開店前のところも多く、観光客は意外と多くありません。
「トロッコ嵐山」の駅を過ぎると、今が盛りのハスの花が迎えてくれます。その先では看板が木の枝に呑み込まれていました。
ここまでくるとほぼ人通りもなくなります。
この先は、愛宕街道を進み、少し涼しいトンネルを抜けると、「清滝」のバス停です。
愛宕山の登山口の橋からは、既に水遊びに興じる子供たち(と大人たち)が楽しそうです。この川の上流と下流にはには更に多くの川遊びのスポットがあります。
この後、清滝川を上流側に40分ほど上り、途中で清滝川と分かれ、堂承川を少しのぼったところが待望の目的地です。まあまあ歩いた感覚ですが、道は緩やかな登りなのでほどよい疲れです。
誰も来ない静かな環境で、冷ゃっこい川の水に足を浸けて、のんびりビールを飲んで至福のひと時を涼んで過ごします。
水温が15-20℃くらいなのか、水は冷たいのですがキンキンに冷たいほどではなく、いつまでも足を浸けておけるのでとても快適です。そして、20分くらいたって、川から上がると、すっかり体は冷えているのが分かります。(清滝川の落合橋当たりの年平均水温は15℃くらいらしいです)
歩き出してから30分くらいは、体が冷えて暑さを忘れて快適な山行になりました。
帰り道は、愛宕山登山口からは清滝川をくだり、JR保津峡駅を目指します。
川べりには多くの人が涼んでいたり、泳いでいます。バーベキューの美味しい香りもたなびいています。
ただ、愛宕山への登り口の駐車場より下流ではトイレは見当たらなかったので、川の水は必ずしも清潔ではないかも知れませんね(愛宕山への登り口駐車場にはトイレがあります)。
このご時世、清滝川にも海外の観光客の姿もチラホラ見受けられました。
清滝川を下るこのルートは、足元は少し狭く不安定な足場で上り下りが続きますが、何度通ってもすがすがしい道です。
さらに進むと、保津川下りの船がやってきました。しばし、相互に手の振り合いが続きました。
ようやく、ゴールの保津峡駅が見えてきました。
今回は、湿度はかなり高かったですが、日差しは少し曇りがちだったので、何とか熱中症の兆候もなく無事のゴール出来ました。
二条駅で途中下車して、最大の目的である大反省会を決行したのでした。
まとめ
京都で数少ない避暑地と言われる「清滝」を訪れてみると、清滝川の水は意外と冷たく、周辺の涼しさを十分に体感することが出来ました。
この季節の清滝川は、日曜日でもそれほどの混雑もなくお勧めスポットかも知れません。
そして嵐山から朝早め(と言っても9時頃)に竹林を抜けると、行きかう人もまばらで落ち着いて散策できました。
嵐山周辺は海外の観光客で大変な賑わいですが、少し足を延ばして清滝を散策するルートは、人は少なめで見どころは多いのでお勧めかもしれません。
皆さんも、清滝で避暑を楽しんでみては如何でしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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