私は年のわりに脚力はあるほうだと自負していますが、それでも65歳を過ぎたころから、少しまとまった運動をしただけで強めの疲労感や筋肉痛が残るようになってきました。
そんな私の体づくりを支えてきたのが、還暦前に始めたランニングです。
とはいえ実際は、「今日は体が重い」「他にやりたいことがある」などと理由をつけてはサボり、またある日ふと「やっぱり走らないとダメだ」と思い直して再開する──そんなゆるい継続の繰り返しでした。
歳を重ねると、筋肉も毛細血管も少しずつ衰えていきます。その変化を日々の体感として感じるようになると、結局は“自分の中から湧く意欲をどう保つか”がすべてだと実感するようになりました。義務感では続かないタイプの私にとっては、特に大切なポイントです。
この記事では、67歳の私が今どんな意識でランニングと向き合っているのか、そして「月1でも続ける」くらいのゆるい距離感だからこそ習慣として守れてきた、その現実的な向き合い方をお伝えできればと思います。
加齢に伴う私のランニングタイムの変化:やはり老化の兆しが、、
59歳から初めたランニングですが、70歳が近づくにつれタイムの低下が気になりだして、ここ数年の記録を振り返ってみました。アプリの都合で、8年分の記録はなく直近の3年分の記録になります。
例年11月頃から春先までをメインで走っていますが、だいたい12月頃にタイムが安定してきます。過去3シーズンのベストタイムはだいたい以下のような感じですが、やはり少しずつタイムは落ちてきますね。
2022年11月:10km(標高差50-100m) 平均タイム5分40-50秒/km
16.6km(標高差205m) 平均タイム5分48秒/km これまでのベスト
2024年3月:10km(標高差89m) 平均タイム5分57秒/km (このシーズンはかなりさぼり勝ち)
2024年11月:12.91km(標高差167m) 平均タイム5分55秒/km
2025年11月:8.34km(標高差79m) 平均タイム6分03秒/km (走り始めのためこれからに期待)
体調と体の慣れで、タイムは大きく変動しますが、総じて言えるのは、3年前から体力は徐々に低下していることがわかります。やはり65歳を過ぎて、筋力や心肺機能は少しづつ低下してくるのでしょうね。
今シーズンは、5km以上の走り込みはこれからなので、何とか10kmで6分/kmは達成したいところです。
そうした中で、私の習慣として今年進歩したのは、夏場も距離を短くしてコンスタントに走り始め、さらには暑さ対策でジムデビュー(現在三日坊主休止中)まで果たしたことです。
しかし、昨年末からの走り込みで肉離れを経験したことで、「無理は禁物」が身に染みています。
そんな中での、最近の私の取り組み状況をご紹介します。
私の実践例
私がランニングに楽しみを見出す視点は、以下のようなものです。
・年を取る中で翳りゆく体力にあがいて、何とか前年よりよいタイムを出すこと
・久しぶりに走って、昨年より低下しつつあるタイムを、何とかこれまでと同等に回復させること
・きわめて断続的ではあっても、どこかで少しは頑張って、何とか走れる体を維持すること

意識の持ち方
そのためには、常に走りながら、あるいは休んでいるときにランニングに関する情報を探し、少しでもよりよい走り方を探求する意識も重要です。
最近のマイブームは、以下のポイントで課題設定して、何とか継続&安定的な習慣化に挑戦中です。
1.週に2回は1-2kmの短距離でタイムトライアル
2.できれば1回/週程度、5-10km程度の距離を走りながら、より楽で速く走るフォームの研究
夏場の暑さ対策でたどり着いた短距離ダッシュ
別記事でご紹介していますが、夏場25℃を超える環境ではシニアのランニングには危険があります。
そこで、いろいろ調べた結果、1-2km程度の短距離で自分の体力に見合った範囲であれば大丈夫という(私の個人的な)結論にたどり着き、週に2回程度少しハイペースを意識したランニングを実践し、夏場でもランニング習慣の継続が実現できました。
実は、熱中症になりかけた経験からジム通いも始めたのですが、間もなく気温が下がったこともあり、現在ジム通いはフェードアウト中です。但し、ジムでの筋トレの魅力にも気づき、今度どこかで再スタートする可能性は高そうです。
そして最近気づいた、シニアに有効な4つの走り方の基本
これまでも、腰高で大きな筋肉を使う重要性などの記事も書きましたが、最近の気づきは以下のようなものです。
全て本当に、”走りが変わる”とても価値あるアプローチだと感じてます。
- 自分の現在の走りをベースとして走りながら、下記のイメージをいろいろ変えながら試す
- 腰高、大きな筋肉を使う
- 腿上げの意識
- 「江戸走り」、「速歩」などの上下動の無駄な動きを最小限にする走り方のイメージ
・やや低重心で、上下の動きをなくする意識と、重心を前に倒すイメージの効率的な移動

腰高、大きな筋肉を使う
別記事でもご紹介の通り、やはり股関節を意識し、腰高で臀筋や腸腰筋、腹筋を使う走り方への意識はとても有意義だと、毎回走るたびに改めて実感しています。
腿上げの意識
この意識は、タイムを追求する上では重要な要素ながらも、シニアにはやや縁遠いものと思っていました。しかし、実は無駄な上下動をなくしつつ、体の前傾が上手にできるようになると、その状態で腿上げの走りをすることで、楽に早く走れるようになることに気づきました。
ランニングの途中で、歩幅を小さくしてもいいので、一定区間で腿上げにも挑戦して、腸腰筋やハムストリングスを使う走りにも挑戦してみてはいかがでしょうか。これ単独ではしんどいだけなのですが、後述の上下動の無駄をなしくした意識とセットで、かつ自然に前傾する意識と合わせると驚きの効果を実感できました。
経験上、とても楽に走れますが、私はまだ腸腰筋やハムストリングスなどの周辺の筋肉が鍛えられてないので、インターバル走的に愛用しています。
「江戸走り」、「速歩」などの上下動の無駄な動きを最小限にする走り
これらの走り(早歩き)は、次の動画で共感を覚えたものです。
・【江戸走り界隈】怪し過ぎるのでプロトレーナーが根掘り葉掘り質問してみたら意外な答えに辿り着いた!
・【ヨーガ行者の王】成瀬雅春登場! チベット秘伝の歩行術【ルンゴム】が速すぎる:「速歩」
こうした概念は、きわめて合理的で、シニアのランニングでも取りいれる価値が非常に高いと感じました。
特に坂道を走っているときに、「速歩」のイメージを取り入れてみると、早く楽に歩くように走れます。しかし、慣れるまでは長距離は走れず、これもインターバル的に繰り返し実践しています。
具体的には、動画内のイメージをご参照ください。私は、これまでも走りながら、これに近い走り方をしたこともあり、改めてやってみるととても納得感が高かったです。
実践での取り組み
こうした意識を実際に走るときに、どのように実践するかというと、
・これまでの自分の走りを基本として走りながら、
・上下動をなくし、滑るように前に出る感覚で足の使い方を変えてみる(速歩に近いイメージ)、
・そのまま、より滑らかに無駄なく前に出るイメージで体の前傾を意識し、
・その流れのなかで、腿上げを意識して、速度に乗る走りにつなげる。
という流れになります。私が効果的と感じるのは、少し登り勾配で従来のランニング姿勢でつらい感じになった時に、速歩に近いイメージで前傾を交えて、更に腿を上げる走り方をやってみると、意外と坂道が楽に早く走れる印象でした。
慣れない走り方なので、息が上がってきたら、いつもの自分のフォームに戻し、従来より早く、楽な走り方を模索し続けるのです。
今は、いかにしてこうしたイメージを定着するのかが面白く、「しばらく頑張ろうモード」に入っています。
まとめ:大切なのは、何とかして習慣化すること
数か月休んでしまっても大丈夫、断続的であっても続けることが大切です。
そして、「今できていること」を、どれだけ失わずにこの先継続できるかを大切にしましょう。
更に、「自分の体力低下」を私のランニングタイムの低下のように、「可視化して自覚する」ことも重要です。
その点では、ジムでトレーニング負荷の記録を残すこともとても有意義だと感じました。
継続は力なり!
しかし、「気乗り主ないときは無理せず気兼ねなく休んでいいんだよ」、というマイルール!
自分に合った”愉しみ方”を探してみませんか。


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