10月の半ば、ようやく秋の気配が近づく中、丹波の黒豆も期待して五台山という山をシニア7名で散策してきました。
山行当日は最高気温が15℃程度と、前日の30℃の半分という急激な気温の変動で、身が縮こまるようなコンディションでしたが、山歩き自体はとても楽しかったです。
この山は、やや整備不足で歩きにくい箇所が少なくないものの、変化に富んで少しスリルもあり、楽しい山の様子をご紹介したいと思います。
帰り路には丹波の黒豆をなんとか無事にゲット出来ました。
当日の登山ルートについて
丹波篠山の黒豆と、運が良ければ焼き栗の入手を期待して、今回の山は幹事さんのセレクトで「五台山」となりました。
登山口は、「岩瀧寺(がんりゅうじ)」になります。
この岩瀧寺は「丹波もみじめぐり12ヶ寺」の中の、第三番のお寺となっています。
岩瀧寺については、意外と見どころが多かったので、後ほど改めてご紹介したいと思います。
当日のルートは下記のとおりです。
当日の登山の様子
急な冷え込みのせいか、それともこのルートがかなりスリリングなせいか、今回の山行では他の登山客に出会うことはありませんでした。
滝が続き、見どころが多い登り始め
五台山の登り口は、岩瀧寺の境内の外れになります。
動物除けのゲートをぬけてしばらく進むと、最初の見どころである落差20mの「独鈷(とっこ)の滝」が登り口の階段横に鎮座していました。
独鈷の滝は、滝つぼもしっかり有って見ごたえがあります。
滝を左に見ながら長い階段を上ると、「浅山不動尊」や護摩堂(現在は使用無しとのこと)にたどり着きます。
ここで登山の無事を祈願し、いよいよここから登山道になります。
下の写真の看板は、今回の私たちの下り合流点で、登り口は左で「臨時登山道」の表示がありました。
この山は2014年の豪雨災害で登山道が崩落し、現在は臨時登山道として整備されているそうです。
ここから山道を少し進むとすぐに「不二の滝」の看板が現れます。
この先は沢伝いに小さい滝がいくつか続き、しばらく行くと急に少しスリリングな渡渉が待っていました。
突然訪れる、沢渡りの難所
暫くするとハシゴが掛かった場所がありました。
ハシゴを下りるとこんな風景です。
左側は足場が狭く傾斜が斜めで石には苔があり、少しでも気を抜くと川にズリ落ちそうです。
最初に挑戦した人は足を滑らせ、危うく川の中に水没する寸前でした。
かと言って右側は鎖でつかまるところはあるものの、川の中に設置された足場の鉄骨は崩れかけで、足を置くところは水没しており、握力が弱かったり、足場の着地ミスは即入水のリスクがあります。
ここの渡渉は、川に落ちても大丈夫な夏場のチャレンジがお勧めで、これから寒くなる季節には厳しいコースかもしれませんね。
ここが、今回の最大の難所でした。
沢沿いに渡渉を繰り返す
少し登り勾配の沢の横の道をしばらく進みます。
丸太の橋も、足場は不安定で滑りそうで少しワクワクしちゃいます。
沢沿いの道にはそれなりの小さい滝が続きます。
きれいな色のキノコがありました。サラダに入れたら美味しそう!
沢を離れると、山頂まではしっかり急登の連続
この山の高低差は300m程度ですが、上りの後半は短距離でしっかり登りが続きますので、沢を離れてからは少しパワーが必要です。
写真では見た目では穏やかな表情に見えますが、結構登り応えがありました。
更に、あちこちにロープの補助のある登りが結構ありました(写真は撮り忘れ)。
山頂は冷たい風が強く、小雨もパラパラ
最後は分岐から少し緩い斜面を登ると、五台山の山頂です。
この日の予報は晴れの筈で、登り始めは青空も見えていましたが、山頂に着くころには雲が厚くなり、数滴の雨粒が落ちるタイミングもありました。
幸いその先は曇り空で耐えてくれたのが何よりでした。
山頂はこんな感じだったので、早々に小野寺山を経由して、昼食会場の鷹取山を目指します。
鷹取山へは大きく下ってからの登り返しとなります。
今回の山行の累積標高差は600m程度となり、平均年齢が古希に近いシニアの我々にはまあまあ登り応えが有るコースとなりました。
鷹取山で昼食タイムですが、この日は車での遠征だったのでビールでの乾杯はお預けです。
寒さに震える中、カップ麺が最高でした。
鷹取山からは尾根伝いに一路ゴールへの下り
ここからの下りは、尾根伝いの楽しい箇所と、やや急なくだりを繰り返し、最後に急なくだりが待っていました。
この山は、登りにも「一つ岩」という大きな岩がありましたが、下りもあちこちに大岩があります。
下りの最後は登り口の浅山不動尊に合流です。
やや激しい箇所もありましたが、何とか全員無事に帰還できて一安心でした。
しかし、全体にとても面白い印象の山で、総合評価としてはかなり楽しかったです。
岩龍寺(がんりゅうじ)について
岩龍寺は尼寺です。
この寺は、天正時代の兵火により全山焼失し、慶長年間に至り領主別所豊後守重公によって、再興されたものだそうです。
そして山門は大正天皇の即位を記念して建てられたもので、大正門と言いい、門の上は鐘楼だそうです。
浅山不動尊(下写真)には弘法大師が彫ったとされる本尊の不動明王(石像)が写真の奥にあります。
丹波もみじめぐり12ヶ寺とは
岩龍寺は冒頭にご紹介の通り、丹波もみじめぐり12ヶ寺の中の、第三番のお寺でもあります。
丹波もみじめぐり12ヶ寺ではそれぞれ御朱印もいただけ、秋だけでなく、春にも「丹波青もみじめぐり」とい企画があり、春バージョンの御朱印がいただけるそうです。
丹波市にも明智光秀の丹波攻めなど光秀と深いかかわりがあそうですが、丹波もみじめぐり12ヶ寺も明智光秀や光秀に果敢に立ち向かった丹波の武将達とゆかりのある寺として知られているそうです。(観光協会HPより)
第一番 西天目瑞厳山 高源寺
第二番 永谷山 円通寺
第三番 不動山 岩瀧寺
第四番 十九山 達身寺
第五番 弘浪山 高山寺
第六番 五大山 白毫寺
第七番 岩屋山 石龕寺
第八番 石金山 小新屋観音
第九番 萬松山 慧日寺
第十番 本光山 三寶寺
第十一番 愛宕山 常瀧寺
第十二番 照月山 桂谷寺
温泉で疲れを癒して、丹波豆と丹波栗を求めて
この後は、国領温泉 助七で温泉(700円)に浸かってから、黒豆と焼き栗を探します。
その途中にまだ栗を売っている店があったので、少し高い気がしましたが500g¥1100の栗を買い求めました。
さすがに完全に季節外れだったので、取り置きの得体のしれないものを買ってしまった気がします。
帰って皮をむくと、かなり熟成は進んでいて生でも甘くておいしいのですが、10-20%くらいは腐敗していました。
店のお姉さんが「多めに入れときました」とか言ってましたが、もう少し多めに入れてくれないと割りに合わない感じです。
黒豆は未だ旬の季節のようで、無事にまともなものを買い求めることができました。
道の駅に着いた時間が遅かったので、焼き栗は残念ながら営業終了していました。
そして帰り道は4時を過ぎる時間だったので、多くの観光客の車で結構な渋滞につかまってしまいました。
まとめ
今年の山行計画では、栗を期待して丹波に行くには季節が遅かったのですが、黒豆には間に合ってよかったです。
肝心の山は期待以上に変化に富んで、多くの滝とスリリングな渡渉も面白く、高低差のスペック以上の登り応えを堪能できました。
また、登り口の岩龍寺も見ごたえがあるお寺でした。
近くにあれば「丹波もみじめぐり」も楽しそうですが、大阪からだと少し厳しい感じですね。
来年は、丹波栗が美味しい季節に訪ねてみたいものです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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