地球温暖化の原因は人間だった|科学者99.9%の結論と未来への警告

学び・雑記

「朝から気温が30度を超え、夜になっても熱帯夜が続く」、それがもう新しい日常だと、誰もが体感的にも気付きて始めているのではないでしょうか。

実は、残念ながらそれは科学的には誰も疑わない事実であることが明らかになっています。

「地球温暖化って本当に人間のせい?」、あなたはまだそんな風に思っていませんか?

かつては議論の余地があったこの問題も、今や世界の科学者コミュニティではほぼ100%の結論が出ています。

最新の研究では、なんと99.9%以上の論文が「地球温暖化は人為的なもの」と断定しています。これは、もはや「議論」の段階ではなく、「揺るぎない事実」として受け止められるべきものです。

この記事では、懐疑論に惑わされているあなたのために、科学的な事実を徹底的に分かりやすく解説します。

  • なぜ、この問題は「もう議論の余地がない」と言えるのか?
  • 過去数十万年の歴史から見て、今の変化がいかに異常か?
  • なぜ、私たち一人ひとりがこの事実を知る必要があるのか?

「知ってもどうにもならない…」

そう思うかもしれません。でも、本当にそうでしょうか?この事実を知り、たった一歩踏み出すことが、私たちの、そして次世代の未来を変えるかもしれません。

なぜ今、地球温暖化の「真実」を知る必要があるのか?

私たちは、本当の原因を深刻に受け止めて初めて、自らの行動につなげることができます。

毎年の異常な暑さや異常気象(台風、豪雨、干ばつなど)が身近な脅威になっているにも関わらず、私たちはその原因について、未だに「本当に人類の温暖化ガスが原因なの?」と多くの人が懐疑的ですらあります。

なぜでしょうか?そこにある深い闇についてもご紹介します。

この問いに対する「科学的な結論」と「私たちが取るべき行動」について考えてみませんか。

科学が突き止めた「地球温暖化の真犯人」

科学がたどり着いた結論: 「地球温暖化の原因は、人間の経済活動で排出される温室効果ガスである

揺るぎない証拠①:近年の気温上昇が「驚異的に速い」現実

過去数万年の自然な変動に比べて、今の温暖化がいかに異常なスピードで進んでいるか

数万年〜数十万年スケールでの地球の自然な営みによる地球の温度上昇ペースの実績に対して、産業革命以降の温度上昇は、下表のとおり約73~83倍のスピードであり、破壊的な影響があることが分かります。

IPCC(気候変動に関する政府間パネルの報告)に基づき編集

つまり、ここ30年程度の地球の温度上昇は、「過去数十万年の地球の自然の営みのペース」に換算すると本来2000年以上かかるものなのです。(その速さは、30年で本来の73~83倍という異常な速さです)

この「驚異的な速度」は、地球の歴史レベルでは例がないという事実

過去数千年から数万年の間、現在のような「これほど短期間でこれほど大きな気温上昇」は観測されておらず、この100年の温暖化は、過去の地球の営みの実績に当てはめると明らかに異常だと分かります。
注)グラフ時間軸が、過去(グラフ左側)は百万年単位になっています。

出典:気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

このグラフは、気象庁ホームページに記載の、「IPCC AR6 WG1報告書 技術要約(TS)暫定訳(2023年3月9日版)」の抜粋で、国際的なコンセンサスとしてIPCCで共有されている科学的な事実認識です。

揺るぎない証拠②:世界の科学者たちのコンセンサス

世界の科学者がこの問題をどう捉えているかについては、2021年の調査で99.9%以上の論文が人為的な気候変動を支持していることが明らかにされました。

  • 2013年のJohn Cookらの研究で「97%以上の科学者が人為的な気候変動を支持している」という結果が示され、大きな話題となりました。
  • 2021年には、Cornell大学のMark Lynasらの研究が発表され、2012年から2020年までに発表された気候変動関連の査読済み論文88,125報を調査した結果、99.9%以上の論文が人為的な気候変動を支持していることを明らかにしました。これは、科学界におけるコンセンサスがほぼ100%に達していることを示しており、議論の余地はほとんど残されていません

多角的かつ独立した証拠の収束

  • 大気中CO2濃度の直接観測:キーリング曲線に代表される、地上の観測点や衛星からの長期データが、人為的な活動(化石燃料燃焼など)と一致する形でCO2濃度が確実に増加していることを示しています
  • 過去の気候データ(氷床コアなど):過去数十万年のCO2濃度や気温の自然な変動と比較することで、現在のCO2レベルと温暖化の速度が、自然の範囲を逸脱していることを明確に示しています
  • 温室効果ガスの物理・化学的検証:CO2などの温室効果ガスが、実際に熱を吸収し、地球を暖める物理法則(温室効果)が実験室レベルで確認されており、宇宙からの観測でもそれが証明されています
  • 気候モデルによるシミュレーション:地球の気候システムを詳細に再現するモデルが、自然要因だけでは観測された温暖化を説明できず、人為起源の温室効果ガスを取り入れた場合のみ、観測事実と一致することを示しています。これは、モデルの精度が向上するにつれて、より確実性が増しています
  • 「検出と原因特定」研究:観測された気温上昇や極端気象現象が、統計的に見て自然変動だけでは説明できず、人為的な影響が主要な原因であるという強い証拠が積み重ねられています

具体的な科学的な研究・取り組み事例は、最後にまとめてご紹介します。

なぜ「まだ懐疑論がある」と感じてしまうのか?

マスメディアへの啓蒙的な情報の露出が少ないのは何故?

私たちはなぜ、「温暖化の原因が、私たちの経済活動にあること」を未だに確信出来ていないのでしょうか?

「温暖化の原因が、私たちの経済活動にあること」を私たちが明確に理解し「確信」してしまうことは、経済活動への急ブレーキにつながりかねないからではないでしょうか。

そこには、資本の原理が強く働いていることが推察されます。

マスメディアは国営放送ですら、私たちにこうした「喫緊の課題を分かり易く、啓蒙的に」伝えず、「結果としての異常気象とそこで起きている災害」のみを過剰に時間を割いて報道している事実に気づいいていますか。

何故でしょう?マスメディアには資本と政治の力が働いているのでしょうか?

それは私たちが各自で判断することです。事実は私には分かりません。

利権にまつわる反対勢力は確実に存在する

マスメディアがどれほど利権勢力に組しているかは分かりませんが、温暖化ガス抑制により不利益を被る勢力のネガティブキャンペーンがあることは明白な周知の事実です。

しかし、現代の科学はこうした勢力の発言を明確に否定しており、ネガティブキャンペーンは一部にゲリラ的に散見する程度となっています。みなさんはこうした情勢変化にお気づきでしょうか?

太陽活動の変化、火山活動、宇宙線、海洋の自然循環など、温暖化を説明する他の自然要因の可能性も徹底的に研究されてきましたが、いずれも現在の温暖化の規模や速度を説明するには不十分であることが示されています。

危機を乗り越えるために、私たちにできること

それでも進まない温暖化ガス抑制の動き

私たちが否応なく体感する地球温暖化による「暑さ」や自然災害は、既に日常です。

しかし、目先の経済活動や、国際的な経済発展競争の中で、日常の活動としての対策は殆ど具現化することなくアリバイ的な「温暖化ガス削減への取り組み」「焼け石に水」のレベルで行われているだけです。

この状況への対処はもはや待ったなしです。個人の努力だけでは足りず、「圧倒的多数の人々の行動」が必要であることの理解が必要です。

私たちに出来ること、取り組むべき事とは

直ちにできること

  • 課題認識の掘り下げ事実理解と
  • たとえ少しでも、環境破壊や無駄なエネルギー消費を抑えるための小さな活動
  • そうした活動を、共感理解が得られた身近な集団(家庭内など)で進める

状況を変えるためにすべきこと

  • この記事で知った「科学的事実」を、まずは身近な人に「なぜ今、この話をする必要があるのか」を伝えてみる
  • 政治家や企業に、気候変動対策を求める声を届ける
    ・投票や意見表明を通じて、私たちがこの問題を真剣に捉えていることを示す
  • 自分自身の課題認識を深め、その理解に基づいて発信を続ける

補足:具体的な科学的アプローチの数々

1.観測データの精緻化と確実性の向上

  • 過去10年で、個々の熱波、干ばつ、豪雨、山火事などの極端気象イベントが、気候変動によって発生頻度や強度が増していることを「原因特定(Attribution)」する研究が飛躍的に進みました。
    ・以前は個々の現象と温暖化の直接的な関連を特定するのは難しかったですが、今ではモデルと統計的手法を用いて、例えば「この熱波は、気候変動がなければX倍起こりにくかっただろう」といった具体的な評価が可能になっています。
  • 衛星による地球観測データ(海面水位、氷床・氷河の融解速度、海洋熱含量、大気中の温室効果ガス濃度分布など)の質と量が向上し、地球システムの様々な変化がより正確に捉えられるようになりました。
    ・これにより、温暖化が単なる気温上昇に留まらず、地球システム全体に広範な影響を与えていることが明確になりました。

2.気候モデルの精度向上と将来予測の強化

  • 気候モデルは計算能力の向上とともに、より高解像度になり、地域ごとの気候変動予測の信頼性が向上しました。
    ・これにより、地域レベルでの影響(例:特定の地域の降水量変化、海面上昇)の予測がより詳細に行えるようになっています。
  • 過去数千年、数十万年の古気候データとモデルの比較検証が進み、現在の温暖化の速度と規模が、過去の自然変動と比べていかに異常であるかがより明確になりました。

3.主要な温室効果ガスの「疑う余地のない」寄与の確認

  • 特にIPCC第6次評価報告書は、科学的コンセンサスの現状を最も包括的に示すものです。
  • 2021年に発表された「第1作業部会報告書:自然科学的根拠」では、「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させたことには疑う余地がない(unequivocal)」と、過去の報告書よりもさらに強い表現で結論づけられました。
    ・これは、温室効果ガス濃度の上昇が人為起源であること、そして観測された温暖化のほぼ全てが人為起源の温室効果ガスによって説明できることの証拠が圧倒的であることを示しています。
  • 大気中の二酸化炭素濃度は、少なくとも過去200万年で最も高い水準にあり、メタンや亜酸化窒素の濃度も過去80万年で最も高い水準にあることが確認されています。

まとめ:未来のために、今日から私たちができること

「温暖化の原因が、私たちの経済活動にあること」は、もはや私たちが確信すべき事実です。

私たちは、壊滅的な状況を迎えるまで「この問題を見守るだけ」しかできないのでしょうか。

「豊かさ」は、自然の破壊の上には存在しないのではないでしょうか。毎年激しくなる災害を通じて、少しづつでも実感し、自分自身の行動を変え、声を上げていきたいですね。私たちと、そして次世代の未来のために。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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