梅雨空の晴れ間を縫って、六甲山麓の街、甲陽園を訪ねてきました。
甲陽園駅を出発して、甲山森林公園の西側の「甲山(かぶとやま)」から「北山貯水池」を歩きます。
30℃近い暑さの中、シニア6人には甲陽園駅からの急峻な登り道がこたえます。
甲山の中腹の神呪寺(かんのうじ)の歴史と、休憩所からの眺望を楽しみ、甲山に向かいます。
途中、北山貯水池では太陽の黒点観察の経験もさせて頂きました。
楽しい山行の記録をお楽しみください。
今回の散策ルートと、周辺の歴史などのご紹介
今回の散策ルートは、甲陽園駅から「神呪寺」に立ち寄り、甲山の山頂を目指し、そこから西側の北山貯水池に下ります。
その先は「北山池」に向かう林を抜けて、夙川沿いの遊歩道を歩いて夙川駅がゴールとなります。
今回は東側の甲山森林公園の主要部分は通りませんでしたので、次の機会には東側の公園内も訪れてみたいところです。
甲陽園の高級住宅街の歴史について
甲陽園の開発は大正7年(1918年)に始まり、当時、大阪や神戸など都市部の商人や知識人の間で自然豊かな環境で生活する「郊外生活」というライフスタイルが流行っており、その機運に呼応した形で開発されたそうです。
香櫨園、苦楽園、甲陽園、甲子園等の開発の1つとして、高級な郊外生活圏として開発されたのですね。
甲山と甲山森林公園
甲山森林公園は、甲山 (標高 309.4m) の大部分とその山麓に広がる森林公園で、 明治百年 兵庫百年の栄光を讃えてつくられた記念公園ということです。全域の面積83haの90%が森林で覆われており、「兵庫森林浴 50選」、 「日本の都市公園百選」「阪神・淡路百名所」にも選定されています。
今回の山行の記録
30℃近い日差しの中、甲陽園から甲山に向かう道は、高級住宅街を抜ける登り道になります。
この道は、冬に道が凍るとどうしようもないのではないかと思えるほどの急坂で、歩く人もあまりいなくて、高級乗用車が行き交います。
高齢者が多くなった現代における生活圏としては、少し厳しさを感じました。(決してひがみとかではなく、、)
この登りがひと段落してしばらくすると、その先は下り道となり、更に進むと印象的な名前の神呪寺がありました。
ここまでは、急坂の市街地歩きの感じです。
神呪寺について
神呪寺は、甲山の中腹にある真言宗御室派の寺院です。この「神呪寺(かんのうじ)」という名前の由来は、甲山を神秘的な神の山として信仰したことから、この寺を神の寺(かんのじ)と名付けられたことによるとされています
尚、「神呪」(じんしゅ)とは、呪文、マントラ、真言とほぼ同義で、「仏の真の言葉」という意味があるそうです。
神呪寺は海抜200mの場所にあり、街並みを見下ろす景観は抜群で、風の抜けも良く、夏の日差しの中でも過ごしやすい環境でした。
この寺院は、本堂、大師堂、不動堂、仁王門、多宝塔と建築物の見どころも豊富です。
ここの仁王門は、中央に高屋根四脚門を構え、左右に低屋根を段違いにかけた三間一戸八脚門の異形の珍しい建物だそうで、とても見ごたえがありお勧めポイントです。
甲山から北山貯水池、そして夙川の遊歩道を歩いて夙川駅へ
ここからはジグザグに山道を登り、一路山頂の甲山を目指します。木陰の道ですがやや風通しが弱くあまり涼しくは有りません。
甲山の山頂は広場が広がりますが、眺望がありません。早々に北山貯水池を目指します。
北山貯水池に向かう途中、個人の趣味で太陽の黒点観察をしている方に声をかけると、親切に我々にも黒点とフレア観察をさせて頂きました。
皆思いもよらぬ初体験に感動のひと時です。
貯水池の周りには太陽に負けず、鮮やかな花が出迎えてくれます。
北山貯水池を先に進むと、花崗岩の岩が転がります。途中、湧き水が道をぬかるませており、ヒルの恐怖が襲いますが、幸いヒルの姿は有りませんでした。
夙川に向けて進む道中の「北山池」では、亀の遊泳姿で癒されます。
少し暑さは有りましたが、変化に富んで楽しい出会いもあり、楽しいひと時でした。
北山池から林を抜けると、「町の景色」に一変します。
「銀水橋」を渡ってから、すぐ左側の「夙川」沿いの歩道に下り、ひたすらに夙川駅を目指すのですが、思ったより川沿いは涼しくはありませんでした。
川では親子連れの川遊びの歓声が聞こえますが、おじさんたちは「よせばよかった」と思いながら、灼熱の夙川沿いの散策を続けたのでした。
何とか無事に夙川駅に到着したあとは、本能が求めるがごとくに十三に向かい、格別の打ち上げの宴で最高の締めとなりました。
まとめ
梅雨明け前、30℃を超える中でしたが晴れ間に恵まれ、流石に暑さは少し応えましたがとても楽しいひと時でした。
意外と魅力的な(関係者様スミマセン)甲陽園の周辺の散策となりました。
未踏の甲山森林公園も魅力的そうですので、皆様も機会が有ればぜひ一度訪ねてみてはいかがでしょうか。
夙川沿いの道は風情のある遊歩道で、歩くならもう少し涼し季節がお勧めです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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