少しランを頑張ったらまさかの肉離れ:シニアは筋肉の柔軟性の低下に注意!ウォーミングアップは大事

シニアの健康

昨年末から、ランニングが楽しくなり、週に2回程度のランが習慣化しつつあったのですが、調子に乗って少しタイムアップを目指していたところ、自慢のふくらはぎが肉離れしてしまいました。

直ぐに復帰できると思っていたら、一か月後に再発してしまい、現在は念のため完全休養に突入しています。

ということで、しばらく走れない状況で、少しションボリ中です。

様々な反省点の振り返りと、治療における再発の繰り返しについてもご紹介しようと思います。

肉離れの経緯と再発

昨年の11月は、別記事でご紹介の通り、週に2回以上のペースで、5~10km程度を安定して走る状況となり、ランニングが習慣化できてきた、と我ながら悦に入っていました。

タイムも安定してきて、走るのが楽しい状況になっていたのです。

そこで少し調子に乗って、12月に入ってタイムアップを目指して、少しだけ負荷を増やしてみたところ、3kmくらい走った時点で、少しふくらはぎの張りを感じたのです。

しかし、少し走り込めば回復するだろうと浅はかな考えでそのまま走っていると、小さな感触ながら「プッツ~~ン」という音が聞こえたような気がして、次の瞬間痛みが襲ってきました。

激痛ではなかったので、しばらく歩いていると痛みが引いてきたので、もう少し走ってみようと軽くジョギング程度で走っていると、二回目の「プッツ~~ン」が訪れ、その先はハッキリした痛みが訪れ、ようやく「これはヤバい」と気付くに至りました。

生まれて初めての肉離れ

そこからは、びっこを引くように、肉離れした足をかばいながら歩いて帰宅したのですが、激痛ではなかったのと日常生活に支障があるような状況ではなかったので、知り合いの医師に軽く相談して、病院には行かず自宅療養するとこにしました。

その医師曰く、アキレスけん伸ばしして痛みがなくなったら完治に近いけど、再発のリスクがあるので無理はしたらダメとのアドバイスでした。

1週間ほどで、普通に歩くだけならさほどの痛みがなくなり、2週間後には歩くだけなら問題ない状況まで復帰し、1か月ほどで、完全に痛みはなくなりました。

そこで早速、久しぶりに少し軽めに走ってみたところ、3kmほどのところで、肉離れする前と同じふくらはぎの張りに襲われました。よせばいいのに、痛みが無いのをいいことに少し歩いてから軽くジョギングしていると、以前と同じ「プッツ~~ン」が訪れ、痛みが再発していました(明らかに愚かな所行です)。

ということで、現在に至るまで、完全休養に突入しています。既に痛みはなく、急な階段を含めて歩くだけなら問題ない所まで回復したのですが、2月のスキーを控えて、おとなしくしている状況です。

ランニングは冬場がメインなので、この長期離脱は大変残念なのですが、反省点と気づきがたくさんありましたので、ご報告します。

生まれて初めての肉離れになって:反省点と気づき

肉離れは、実は生まれて初めての経験で、ふくらはぎの筋肉量と持久力にはかなりの自信が有ったので、実は今回の出来事は大きなショックでした。

ランニングでの肉離れの原因と高齢者特有のリスクについて

調べてみると、ランニングでの肉離れ自体はそれ程珍しいことではないようですが、やはり高齢者はリスクが増えるようです。その理由は下記のとおりです。

  • ウォーミングアップ不足: 筋肉が冷えた状態で運動を始めることで、筋肉や腱が硬くなり、柔軟性が低下し、肉離れのリスクが高まる
  • ストレッチ不足: 柔軟性が低い状態で運動すると、筋肉が急激な伸縮に耐えられず、損傷しやすくなる
  • オーバーユース: 同じ筋肉を長時間使い続けたり、急に運動強度を上げたりすることで、筋肉が疲労し、肉離れを起こしやすくなる
  • 筋力不足: 特定の筋肉が弱いと、他の筋肉に負担がかかり、肉離れのリスクが高まる
  • 体の柔軟性の低下: 年齢とともに体の柔軟性が低下すると、筋肉や腱が硬くなり、肉離れを起こしやすくなる

振り返れば、思い当たることばかりです。

根拠のない過度の自信で、これまでも準備運動などしたこともないですし、それでトラブルはなかったので、自分には関係ない話で、準備運動なんて必要ないと思い込んでいて、実際やってませんでした。

そして、夏場は完全にオフの状態から、11月に急に始めたランニングで、自覚はなかったものの、筋肉には疲労がたまっていたのかもしれません。

体の柔軟性の低下という意味でも、思い返せば、確かにあちこち昔より固くなっている気もします。

ということで、走る前には、しっかりウォームアップして、柔軟性を確保して、疲労の蓄積もしっかり意識することが必要だということを身をもって、深く反省と共に理解した次第です。

これまでの記事でもウォームアップの必要性を書いてきましたが、自分には関係ないという思い上がりに対する天罰が下ったのだと思います。

ランニングでの故障を回避するために必要なこと

改めて、シニアランナーが故障なく継続的なランニングを楽しむための心構えをまとめました。厳守しましょう!!

  • ウォーミングアップ: ランニング前に必ず、全身の筋肉を温めるためのウォーミングアップを入念に行う
  • ストレッチ: ランニングの前後には、しっかりとストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高める
  • クールダウン: ランニング後は、静かに歩いてクールダウンを行い、心拍数をゆっくりと戻す
  • 適切な運動量: 自分の体力に合った運動量で、無理のない範囲で行う
  • 適切な運動靴: 足に合ったサイズのランニングシューズを選ぶ
  • 栄養バランス: バランスの取れた食事を心がけ、特にタンパク質をしっかりと摂取する
  • 休養: 十分な睡眠をとり、適切に体を休ませる
ウォーミングアップは入念に

加齢に伴い筋肉の柔軟性は低下しますし、筋肉疲労への配慮の意識も重要です。

シニアのランニングでの注意点

  • 運動前後の柔軟体操: 年齢を重ねるにつれて、筋肉や関節が硬くなりやすいため、特に丁寧に行う
  • 無理のない範囲で: 若い頃と同じように運動しようとせず、自分の体力に合った運動を心がける
  • 定期的な健康チェック: 定期的に医師に相談し、健康状態をチェックしてもらう

ランニング前のウォーミングアップと、後のクールダウンについて

ウォーミングアップ

ウォーミングアップを何のためにやるのかを正しく理解して、確実に行うようにしましょう!

ウォーミングアップの目的

  • 筋肉の温度上昇:筋肉の柔軟性を高め、ケガのリスクを軽減します(特にコレ!!)
    ・筋肉を温め柔軟性を高めることで、瞬間的な負荷への対応力が上がり、故障回避の備えができます
    ・シニアの筋肉は柔軟性が低下しており、特にウォーミングアップの重要性が高いと言えます
  • 心拍数の増加:運動強度を徐々に高め、心肺機能を温めます
    ・心肺機能を徐々に上げることで、スムーズな運動性能の実現ができます
  • 関節の可動域拡大:関節の動きをスムーズにし、ケガのリスクを軽減します
    ・関節の可動域を広げることも、総合的な故障リスクの軽減効果が期待できます
  • 精神的な準備:集中力を高め、ランニングへのモチベーションを高めます
    ・神経系統のスムーズな連携で、総合的な身体能力の安定が期待できます
    ・走ることへの集中力があがり、ケガ防止にプラスに作用します

具体的なウォーミングアップの流れ

体が温まり、筋肉の柔軟性が上がったことが意識できるまで、入念なストレッチを行います。

  • 準備運動(5分程度)
    ・全身の筋肉を動かし、徐々に心拍数を上げます
    ・腕回し、足踏み、首回し、アキレスけん伸ばしなどで少しづつ身体を温めます
  • 動的ストレッチ(5分程度):筋肉を動かしながらのストレッチを行います
    ・筋肉の温度を上げることで、柔軟性を高め、ケガのリスクを軽減します
    ・各関節の可動域を広げ、筋肉を柔軟にします
    ・伸びあがり揺動(ろっ骨を上に引き上げるイメージ)、そのまま体側ストレッチ
    ・高い腿上げ(30秒×3セット程度、休憩も各30秒)、後ろ蹴り出し、体幹回し(ツイスト)など
    ・腕振り
  • ランニング動作の練習(5分程度)
    ・軽めのジョギングで、身体をランニングに慣らします

その他のウォーミングアップ運動(ASICS記事より)

  • ヒールトゥバット:片足ずつ高く上げてかかとをお尻につけ、足の筋を伸ばして柔軟にします
  • ニートゥチェスト:ひざを胸の辺りにもってきて、もう一方は真っすぐに立ちます
  • ヒップローテーション:胸を張って背筋を伸ばし、両手は腰で、腰を回転運動で動かします
  • フォワードランジ:立った状態から、片足を一歩前に踏み出し、90度の角度にランジ姿勢の運動をします
  • レッグスイング:ふらつかないように、足首を曲げ、片足を前後に振り、足の筋を無理なく伸ばします
  • マウンテンクライマー:両手をついて、片足ずつ膝を胸元に引き付ける動作をします
  • アームサークル:両手を真横に伸ばしたまま、円を書くように前、後ろに小さく回します
  • ニーサークル:両手を膝において、膝を回します
  • ショルダーロール:肩を前後に回します
  • フォワードスキップ:片足ずつ膝を胸元まで引き上げ、その勢いで前進を左右交互に繰り返します

スタート地点に人がいて、ストレッチをやり難いと感じる環境の場合、自宅内でスタート前に十分に柔軟を行っておくのもいいかも知れません。

ポイント

  • ゆっくりと丁寧に: 急激な動きは避け、ゆっくりと丁寧に体を動かします
  • 全身をまんべんなく: 全身の筋肉を温めるように意識します
  • 痛みを感じたら中止: 痛みを感じたら無理せず、すぐに中止します

クールダウン

ウォーミングアップもろくにしてこなかった私ですので、当然のように、クールダウンなど気にしたこともありませんでした。しかし、ランニング後のクールダウンは、何故かちょくちょく言及されており、これはきっと大切な意味があるのかもしれないと思い、調べてみました。

クールダウンの目的

  • 心拍数の低下: 運動中の高まった心拍数を徐々に下げ、心臓への負担を軽減します
  • 筋肉の柔軟性向上: 静的なストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高め、疲労回復を促します
    ・筋肉痛の緩和効果が期待できます
  • リラックス効果: 呼吸を深くすることで、心身をリラックスさせ、次の運動に備えます

ということで、筋肉疲労の回復や、筋肉の柔軟性維持の為も、又心肺機能への負荷軽減のためにも、クールダウンもサボらずしっかりやるべきですね。

クールダウンの方法

  • ジョギング:
    ・ランニングのペースを徐々に落とし、ジョギングに切り替えます
    ・5分~10分程度、ゆっくりと走りながら心拍数を下げていきます
  • ウォーキング:
    ・ジョギングから更にウォーキングに切り替えます
    ・ゆっくりとしたペースで歩き、呼吸を整えます
  • ストレッチ:
    ・大腿四頭筋、ハムストリングス、ふくらはぎなど、ランニングで主に使用した筋肉を重点的にストレッチします
    ・各ストレッチを30秒~1分程度保持します
    ・静的なストレッチだけでなく、動的なストレッチも効果的です
  • ふくらはぎのストレッチ: 壁などに足を乗せ、かかとを床につけたまま、かかとを壁に近づけるようにします
  • ハムストリングスのストレッチ: 足を前に伸ばし、つま先に向かって手を伸ばします
  • 大腿四頭筋のストレッチ: 片足を後ろに引いて、かかとを臀部に近づけます
  • 腰のストレッチ: 両膝を立てて座り、上体を左右に倒します

クールダウンの注意点

  • ストレッチは、体が温まっている状態で行った方が、より高い効果が期待できます。
  • その際は、無意識にストレッチを行なうのではなく、伸びている筋肉を意識して行なわないと、効果が低いだけでなく、筋肉を傷める可能性も高まります。
  • 力いっぱい行う必要はなく、痛みを感じない程度に30秒くらい、呼吸を止めずに筋肉を伸ばします
  • クールダウンは5-10分程度で十分です

栄養補給や休息をしっかりとる

  • ランニング後には、栄養補給と十分な休息も重要です
  • タンパク質をはじめとしたバランスの良い食事や、質の良い睡眠を心がけます
  • 栄養は、運動後60分以内を目安にタンパク質などを摂取するのが良いとされています
  • 食欲が湧かない場合は、プロテイン飲料や豆乳、ゼリー飲料のようなドリンクを活用しましょう

体力に自信のある人ほど、気付かないステルス老化にご注意を

他の記事にもご紹介の通り、70歳前後ころから、体力は気付かないうちにどんどん低下(ステルス老化)していることがあります。そして、今回の出来事で身に沁みたのは、特に筋肉の柔軟性の低下です。

普通に歩いたり走ったりできているからと言って、若い時と同じではなくなってきているのですね。その自覚が無いと、思わぬところで足をすくわれます。

シニアのみなさんは、特にウォームアップの重要性を改めて意識して、ケガ予防にご留意ください!

まとめ

シニア時代をいつまでも元気に過ごしたい思いで、ランニングに取り組んできましたが、ステルス老化への自覚が無く、根拠のない自信のままで、無理をすることの危険性を改めて強く思い知りました。

ウォームアップの必要性は、これまでも言及してきましたが、自分自身が身に沁みて理解できてなかったことが最大の反省点です。

それは、表面的な理解でなく、何故必要なのかを身に沁みて理解する事が大切ですし、見えない所で体はさび付いていることの自覚もとても大切です。

この先も、長い目で見て、自走性を維持するための活動を続ける上で、大きな反省となりました。

年齢を重ねても、適切な準備とケアを行うことで、安全にランニングを楽しむことができます。ぜひ、この記事を参考に、あなたもランニングライフを満喫してください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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