SNS依存で失う「時と知と人生」:「自分軸」を保つことが神聖で崇高な理由!

学び・雑記

私たちはSNS利用しているつもりで、実は利用され続けていることをご存知でしょうか。

「SNS中毒」は私たちの時間と知性を奪い、彼らはただ不労所得を得続けています。アルゴリズムは、私たちの滞在時間を延ばすよう設計され、感情的で刺激的な言説が画面を埋め尽くします。

その結果、冷静な議論よりも単純な感情論が飛び交い、私たちの生活そのものを破壊し始めています。私たちの学びの時間は削られ、知的水準は低下するばかりです。もはや看過できない状況です。

かけがえのない「自分の人生」が、プラットフォーマーの思惑に利用されたまま終わっていいはずがありません。

この記事をきっかけに、この間違った生活習慣から脱却し、自分の人生を取り戻すための第一歩につながることを祈っています。

「SNS中毒」が奪う3つの宝:時間、知性、そして人生

「なぜ」スマホやSNSに時間を奪われるのか?

スマートフォンやSNSは、本来私たちの生活を豊かにするための「道具」のはずです。しかし、いつの間にか道具に振り回され、支配されていると感じることはありませんか?何かをするための手段が、気づけば目的そのものになってしまう。

あなたの貴重な時間が、誰かの不労所得のために浪費されているかもしれない。そうした現状を冷静に見つめ直すために、3つの視点であなたの日常を振り返ってみてください。

考える時間を奪う「惰性的な情報収集」

何か疑問が浮かぶと、すぐにスマホで検索したり、解説動画を見たりする習慣がついていませんか?膨大な情報から知識を得ることは素晴らしいことですが、それは「自分が何をしたいか」という目的があってこそ意味を持ちます。

  • 目的と手段の逆転:知識を増やすこと自体が目的となり、本来の「やりたいこと」が置き去りになっていませんか?
  • 惰性の罠:知りたいことが特になくても、スマホを手に取ってSNSを開いてしまう
    ・これは、惰性的で、条件反射的な行動が習慣化してしまった証拠です

考えるための調査でなければ、調べることで得た情報自体にはそれ以上の新たな価値はなく、AI時代にあってはそれは単なる作業でしかありません

知性を低下させる「浅い情報の洪水」

今のSNSは、私たちの滞在時間を延ばすために、感情を刺激するコンテンツを優先的に表示するように設計されています。その結果、私たちは浅い情報にばかり触れ、知性は低下し、感情的な言説に流されやすくなっています。

  • 知性の「二極化」:簡潔で短い情報ばかりに慣れることで、複雑な思考力や判断力が失われてはいませんか?
    ・表面的で浅い思考の繰り返しは、深くて普遍性の高い思考を阻害しかねません
  • 安寧という名の錯覚:短期的な情報に浸っている間は、深く考えなくても済むため、ある種の安心感を覚えます
    ・しかしそれは、現実から目を背けているだけの一時的な安寧に過ぎず、その過度な依存こそが問題なのです

誰かの利益のために消費される私たちの「時間」

私たちが日常的に触れるSNS情報の大部分は、特定の目的のために作られています。

  • 再生回数を稼ぐため:多くのSNSコンテンツは、単純に再生回数を増やすことを目的としています
  • 短絡的な購買を促すため:あなたの「欲しい」という気持ちを刺激し、短絡的な消費行動を促すためのものが少なくありません
  • 情報操作するため:特定の利益に向けた誘導をするために、偏った情報が流されることもあります

あなたの貴重な時間と関心は、こうした第三者の不労所得や商業的な目的のために浪費されているかもしれません。この事実を自覚した上で意図的に利用するなら問題ないかもしれませんが、無自覚に時間を費やすのは、あまりにも愚かなことかもしれません。

「自分軸」を確立するための哲学:楠木正成と「非理法権天」からの学び

法と権力の正体:法は権力者の統治手段に過ぎず、絶対的なものではない

私たちは、法律や社会の規範を絶対的なものとして捉えがちです。しかし、南北朝時代の武将・楠木正成が旗印として掲げた「非理法権天」という言葉は、その前提を覆す示唆に富んでいます。

  • 非道は道理に勝てず
  • 道理は法律に勝てず
  • 法律は権力に勝てず
  • 権力は天命に勝てない

この思想は、「法」は絶対的なものではなく、時の権力者が社会を統治するための手段に過ぎないという真実を私たちに突きつけます。

現代社会において、この「権力」の正体は、政治家や国家だけではありません。巨大な資本を持つ企業や、アルゴリズムを操るプラットフォーマーたちが、実質的な「権力者」として法や社会の規範を支配している側面があることを理解する必要があります。

つまり、私たちが日々の判断の拠り所にしている「価値」は、たとえ「法」であっても、決して絶対的なものではないのです。真の規範とは、誰かに与えられるものではなく、私たち自身が深く見つめ、求めていくべきものなのです。

あなたの価値観は、どこに根差していますか?

SNSの感情的な議論や、短期的なトレンドに振り回される前に、数百年前の賢人が唱えた「非理法権天」という視点で、世の中の仕組みを本質的なところから見つめ直してみることは、揺るぎない「自分軸」を築くための、神聖で崇高な第一歩となるのではないでしょうか。

自分軸」は、自分の内面に育つ価値観にこそ根差すべきなのです。そのための道筋をたどってみませんか。

「自分軸」を築くための実践ロードマップ

哲学的に「自分軸」の重要性を理解したところで、次に問われるのは「では、どうすればそれを築けるのか?」という具体的な行動です。

日本人は、周囲の空気を読み、協調性を重んじる文化を持っています。これは素晴らしい強みですが、その一方で、同調圧力に弱く、自分の意見を主張するのが苦手という側面も持ち合わせています。このジレンマを乗り越え、自分軸を確立するための第一歩は、実はとても身近なところにあります。

1. 内面と向き合い、「自分」の価値観を見つける

まずは、静かに自分自身の内面と向き合う時間を作りましょう。日々の喧騒から離れ、以下の問いを自分に投げかけてみてください。

  • 「自分は何を大切にしたいのか?」
  • 「将来、どんな自分でありたいのか?」
  • 「何に喜びを感じ、何に憤りを感じるのか?」

こうした自問自答を繰り返すことで、私たちの行動や判断の基準となる「自分の価値観」が見えてきます。

しかしそのためには、実は社会の構造の理解が先に必要なのです。そのためにも学びが重要ということです。

2. 自分の価値観を育む「学び」に時間を費やす

自分の価値観を育むためにも、その価値観を守り育てていくためにも知識やスキルを身につけることが大切です。周囲の顔色を伺って同調するのではなく、自分の考えを持ち、主張するための学びです。

  • 思考力を高めるための読書や対話
  • 自分の意見を整理し、発信するアウトプットの練習
  • 興味のある分野の専門性を高めるためのスキル習得
  • 単なるSMSでの交流ではなく、リアルコミュニケーションも重要なスキルです

学ぶことで選択肢の幅が広がり、自らの人生を主体的にデザインする力に繋がります。

3. SNSを「道具」として使いこなす

SNSは、あなたの人生を豊かにするための道具です。支配されるのではなく、使いこなす立場になりましょう。

  • 目的を持つ:友人との交流や情報収集など、目的をもってSNSを利用することで、受動的な時間の浪費を防ぎます
    ・あるいは自分自身が情報を発信することで、情報の取捨選択や考える力を養えます
  • 「ゆとり時間」として利用する:自分の学びや活動を充実させた上での、気分転換や息抜きのツールとしてSNSを活用することで、利用される側から利用する側へと立場を変えることができます
  • AIを「問い」のパートナーに:AIは、単なる答えを提供するだけでなく、あなたの「問い」の発見を助けてくれる優秀なツールです
    ・AIに問いを投げかけるためには、相応の仮説を考える力が必要となります

あなたの二度と戻らない人生の時間を、誰かの不労所得のために浪費するのではなく、自分自身の成長と幸福のために使ってみませんか?

「人間の主体性と責任」とは:スチュワート・ブランドが示したこと

1968年にスチュワート・ブランドによって創刊された、ホール・アース・カタログ(WEC)という書籍は、当時の主流社会の価値観や規範に異議を唱え、それに対抗する文化や運動の象徴としてベストセラーとなりました。この書籍は一見すると単なる通信販売カタログですが、包括的なリソースガイドであり、哲学的な声明だったのです。

彼の象徴的な言葉に、「私たちは神のような存在であり、その役割をうまく果たすべきだ」というのがあります。

これは「人の尊厳を代弁し、その責任を問う」ものです。彼が書籍に記した内容は以下のようなものでした。

  • 地球の未来に責任を負う者としての人類の自覚人間の主体性と責任を凝縮した知見
    人類は「環境的かつ社会的に持続可能な」世界を創造するために権力行使する責任があると主張します
     ・地球を「相互につながった存在」と見なし、人間と自然の関係の再評価を促します
    継続的な学習、批判的思考、そして相互関連性を理解する姿勢を培うことの価値を説きます
  • 情報の民主化 と分散型アクセスという一貫した根底にある哲学
    ・物理的な手段、問題理解のための知的枠組み、解決策を実行するための方法論を重視します
    ・自給自足やDIYを通じて、自分自身の生活を通じて主体的に創造する能力を育むことを促しました
     ・根底には強い反消費主義がありました
    ・情報普及に対する先進的なアプローチと、それはデジタル文化に永続的な影響を与えました
  • 情報の民主化とコミュニティの力
    ・専門家や権威に独占されていた情報を、個人やコミュニティに解放することを主張しました
    ・情報を共有し、対話するコミュニティを通じて、個人の力を集団の力へと高めることで社会変革を推進することを主張しました
    ・人類の権力の遂行は個人と集団のエンパワーメントによって社会変革を推進するべきだという考え方
    ・解決策を待つのではなく、個人が独立した「行動者、思想家、学習者」となり、学び、創造し、適応する能力を受け入れ実践するこべきと主張します

氾濫する情報に囲まれ現代社会を生きる私たちが見失った視点に対して、多くの示唆を与えてくれていると思いませんか。

彼はまた「人々は自分自身を自然界から切り離して見たり、個々の行動が地球全体と無関係であると見たりすることはできない」と語ります。

2025年卒業式:卒業生のユロン・ジャンさんのスピーチ

彼女のスピーチは、世界に感動をもたらしました。その内容はいみじくも、スチュワート・ブランドの言葉に通じるものでした。

『世界で起きている出来事を自分と切り離して考えることが分断を生み、誰かの不幸や痛みを自分のこととして感じられなければ、人類全体の価値観や行動は変わらない。そして、その気づきは他者ごとではなく、自分自身の問題として受け止めるべきだ』

なぜいつまでも地球上には戦争という名の殺りくが絶えないのか?誰もが感じるジレンマです。私たちは世界の賢人の言葉に耳を傾ける時ではないでしょうか。

彼女のメッセージは、単に同情や理想論ではありません。聞いている私たちに、「心で理解する」だけではなく日常の選択や行動にまで落とし込むことを強く訴え、迫る内容なのです。

まとめ

現代のSNS問題は、単なる時間の浪費の問題ではありません。それは、私たちの「自分軸」そのものを揺るがしかねない、深刻な危機です。

「私は利用している側の立場だ」と思っている時点で、現状を見誤っている可能性が非常に高い時代です。巨大資本は狡猾で巧みに私たちを利用しており、それを見抜くには高いリテラシーが求められます。

そのために重要なのは、「常識」という言葉に惑わされず、真実を見抜く「自分軸」の確立です。

周囲の顔色を伺うのではなく、自分の考えを持ち、主張するための学びに、人生の貴重な時間を費やすことの意味を考えてみませんか。

みなさんが情報化時代、AI時代を賢く生きていくための僅かばかりでもご参考になれば幸いです。

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