【5つの理由】60代以降は少しの運動でも疲れる:今日からできる「疲れにくい体」の作り方

シニアの健康

若い頃は、運動した翌日でも元気に動けたのに、最近はたった10分のウォーキングでも足が重く、息も切れる──。

60代を過ぎると、体は目に見えない変化を遂げ、運動に対する反応も変わってきます。
実際、私も久しぶりに軽い筋トレをしただけで、数日間も疲労感が残ることが少なくありません。

でも大丈夫!加齢による「疲れやすさ」には明確な理由があり、ちょっとした工夫で改善することが可能です。

この記事では、60代以降の体が運動で疲れやすくなる5つの理由と、今日から実践できる疲れにくくなる運動習慣をご紹介します。

これを知れば、運動後もスッキリ元気に過ごせるようになるはずです。

なぜ高齢者は疲れやすくなるのか?

加齢とともに体力は自然に低下します。しかし、この「疲れやすさ」は単なる年のせいではありません。筋肉量、代謝、ホルモン、神経系、血流といった身体機能が複合的に影響しているのです。それぞれを理解し、日常に工夫を取り入れることが重要です。


高齢者が運動で疲れやすくなる5つの理由

1. 筋肉量の減少

「なぜ、以前と同じ運動でも疲れるのか?」

それは、加齢による筋肉量の自然減少が大きく影響しています(特に下肢)。
筋肉は体を支え、エネルギーを消費する重要な器官です。
筋肉量が減ると、同じ動作でも体への負担が増え、疲労感が強くなります。
この筋肉量の低下が一定以上進むと、サルコペニアという病気と診断されます。

対策: 軽い筋トレやウォーキングで筋肉を意識的に動かすこと。特に下半身の筋肉を鍛えることが重要です。

2. 基礎代謝の低下

「なぜ、同じ運動量でも疲れが取れにくくなったのか?」

それは、体が消費するエネルギーそのものである、基礎代謝が低下しているからです。
年齢とともにエネルギーの生産効率も下がり、回復が遅れます。
また、加齢によって甲状腺ホルモンの分泌量も減少することも、基礎代謝が低下する一因です。

対策: 基礎代謝の低下は、日常的な適度な運動やバランスの良い食事によりによって改善することが可能です。

3. ホルモンバランスの変化

「疲れやすさとホルモンに関係がある?」

加齢で成長ホルモンやテストステロンが減少すると、筋肉の回復を遅らせ、疲労感が長く続く原因となります。
更にこれらのホルモンは、活力や意欲の低下にも影響します。

対策: 運動習慣とストレス軽減で、ホルモンバランスを改善しましょう。特に筋力トレーニングは有効です。

4. 神経系の変化

「体が思うように動かないのはなぜ?」

加齢により、脳と筋肉をつなぐ神経伝達の効率が下がると、運動能力が低下し、疲れやすくなります。
また、記憶力、判断力、思考力といった認知機能の低下にも影響します
さらに、自律神経のバランスが崩れる原因となることもあります。
神経細胞は再生能力が低く、一度失われると元に戻すことは困難なため、予防的な活動が重要です。

対策: 神経系の機能低下を防ぐには、質の良い睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、そしてストレスの軽減が特に重要です。

5. 血流の悪化

「疲れが全身に広がるのはなぜ?」

加齢により毛細血管の減少や動脈硬化によって血流が滞ると、筋肉への酸素・栄養供給が不足し、疲労が蓄積します。

対策: 血流改善のためには、有酸素運動やストレッチなどの適度な運動、バランスの取れた食事、そしてストレスの軽減が非常に重要です。

今日からできる運動習慣(特にシニア向け)

やるべきことは、「対策」を実行するだけです。具体的にどんなことがいいかを少しご説明します。

  • ウォーキング:体力に合わせて距離や時間を調整できるため、最も手軽な有酸素運動です
  • 水泳:全身運動になり、関節への負担が少ないため、高齢者の方でも安心して行えます
  • ヨガ:体の柔軟性を高め、リラックス効果も期待できます
  • 太極拳:全身運動でありながら、ゆっくりとした動きで関節への負担が少ないです
  • 椅子に座ってできる体操:足踏み、腕回しなど、椅子に座ったままできる簡単な運動です
  • 体力に自信があれば、ランジやスクワット、ランニングなど(適切な指導が望ましいです)

90歳になっても自分の足で歩き、毎日を楽しく納得して過ごすために、今日から取り組みましょう。元気な人はやっています。

注意点:無理をしないこと、ケガをしないことが特に重要です。

  • 無理のない範囲で:年齢や体力に合わせて、無理のない範囲で行うことが大切です
  • 医師に相談:特に持病がある場合は、必ず医師に相談し、自分に合った運動を指導してもらいましょう
  • ウォーミングアップとクールダウン:始める前には必ずウォーミングアップを行い、筋肉を温めてから運動を始めましょう。終わったらクールダウンを行い、ゆっくりと体を休ませましょう
  • 周りの人に相談:一人での運動が不安な場合は、家族や友人と一緒に運動したり、地域の健康体操教室に参加するのも良いでしょう
  • 変化に気をつける:運動中に痛みを感じたり、体調がすぐれない場合は、すぐに運動を中止し、医師に相談しましょう
いつまでも昔のままではない

ポイントまとめ

  1. 加齢による疲れやすさには理由がある
  2. 理由を理解することで、適切な対策が可能
  3. 小さな運動習慣の積み重ねが、筋力・代謝・神経・血流・ホルモン維持につながる
  4. 認知機能の維持にも運動は効果的

最後に

60代は、来るべき高齢期を健やかに過ごすための準備期間です。年齢を言い訳にせず、適度な運動を日常に取り入れることで、90歳、100歳になっても自分の足で歩き、活動的な生活を送ることが可能です。

運動面とともに、自分の頭で考えることも大切です。
好きなことを見つけ、手足とともに頭も使いましょう。

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