タコ釣りで、人並み以上に釣るための「5つのコツ」と「タコの秘密」

船釣り

皆さんタコは好きですか?刺し身も美味しいですし、軟らか煮も美味しいですね。
夏が近づくと、タコ釣りが最盛期となり、瀬戸内の明石の近くの海は多くの船で賑わいます。最盛期には数十隻を超える船で溢れ、多い船では40人を超える釣り人が繰り出します。

そして、多い人は数十匹のタコを釣るのです。単純計算で、一日に数千匹ものタコが釣られていく日もあると推察されます。それでも、毎日タコ釣りの船は出船し、多くの釣り人がそれなりにタコを釣り続けています。

今回はタコを楽しく、出来ればたくさん釣りたい方へのスペシャルな情報をお届けしたいと思います。

まわりの人は次々にタコを釣るのに「自分だけ釣れない」、ということは有りませんか

数時間の釣行で上手な人は数を伸ばし、そうでない人はほとんど釣れないという事はよくありますね。
それには明確な理由が有ります。

釣りというゲームは、タコ釣りに限らず、「どうすれば釣れるのか」、「何故釣れないのか」を考えて、自分で工夫することを楽しむ遊びなのです。「何故釣れないか」を知り、「釣れるための努力」をすれば、自然にタコは釣れてしまいます

どんなにうまい人でも、ずっと釣れ続けることはなく、しばらく釣れないという状況は有ります。それは、たまたま周りにタコがいなかったり、たまたま、他の人の仕掛けに先にタコが掛かって、釣れるタコがいなくなったりするからです。

では、少しおせっかいかもしれませんが具体的な課題と原因、解決方法をご説明しましょう。
因みに私は船釣り歴20年以上で、自分の好きな釣りでは常に上位の釣果を維持しています。その理由は、このブログを読んで頂ければお分かりになると思います。

タコ釣りで、人並み以上に釣るための「5つのコツ」

明石の遊漁船のタコ釣りでは、昔の様な手釣りは禁止になりタコエギと釣り竿による釣りに移行しました。それでもタコ釣りに必要なコツは変わりません。

一つ目のコツは、タコエギを海底から離さずに誘い続けること

タコは縄張り内の海底を徘徊しており、海底から仕掛けを浮かした状態ではほぼ釣れません。つまり、一つ目のコツは、タコエギを海底から離さず誘い続けることが出来てさえいれば、平均近い数は釣れるはずなのです。

仕掛けが底から離れてタコの視界から消えたり、いくら竿を動かして誘っているつもりでも、糸を出し過ぎて仕掛けが全く動いていないようでは、タコが釣れる可能性は低く、根掛かりのリスクだけが高くなります。

うまい人常に底どりを意識して竿先の操作をしています。

二つ目のコツは、タコが乗ったらしっかり強めの合わせを入れること

そして二つ目のコツは、仕掛けにタコが掛かって違和感が有ったり、少し重くなったときに、タコエギにしっかりタコが乗ったのを察知してから強めの合わせを入れることです。

初心者は特にこれが出来ていません。タコ釣りは引っ掛けの釣りであり、食い込んで勝手に釣れるということは有りません。

タコエギにタコが乗ったら、強く竿をあおって合わせを入れないと、針がタコを貫通しないので、重く感じてもタコはエギを抱いているだけで、タコは違和感を感じると逃げてしまう可能性が高くなります。もちろん勝手に引っかかって上がってくることもあるのですが、釣果を上げようと思うなら、強めの合わせは重要なのです。

三つ目のコツは、タコが興味を示す集魚用の飾りを使うこと

三つ目のコツはより興味を示すタコエギや集魚用の飾りを使う事です。

タコは、エサと思ってとびかかる場合と、縄張りを守るために攻撃する二つのパターンで仕掛けにアタックするという説があります(真偽不詳)。タコ釣りはそうした習性を利用した釣りという側面もあります。

昔、プロアングラーさんが出演している番組で、赤いおもちゃの消防車でタコを釣っていました。明らかにエサではないものでもタコの好奇心、攻撃本能を利用してもタコは釣れるのです。派手な飾りはこうしたタコの好奇心をくすぐるアイテムと思われます。

タコの視覚は優れており、反射で目立つ白と、シルエットがハッキリする赤の組み合わせが最も識別しやすいそうです。

但し、集器も乗船人数や、潮の状況ではオマツリの原因になりますし、船宿によっては禁止されていますので、マナーとルールを守りましょう。

写真は「ささめ針」さんの集寄ですが、お好みで選びましょう。

四つ目のコツは、タコが味や臭いや形で引き寄せられるワームなどを使ってみる

四つ目のコツは、臭いや味の付いたワームも有効です。

タコは嗅覚も優れています。更に吸盤で味が分かるという事も研究で明らかになったそうで、タコを臭いで引き付けて味で釘付けにするという点で生エサは強いアイテムだったのです。

明石のタコ釣りでは今年から生エサは禁止になりましたので、臭いや味の付いたワームが有効と考えられますね。
カニやエビにアジや臭いを付けたものが人気です。

こうした仕掛けを使う際には、船宿ごとに決められたルールを守ることが大前提です。集魚用の飾りや、ワームの巻き付けは、海水の抵抗を受けてお祭り(釣り人の糸が絡む状況)の原因となるので、他のお客さんに迷惑を掛けそうな状況なら、自重するマナーがとても必要です。

上述の通り、明石エリアの遊漁船では2024年から生エサは禁止になっていますのでご注意ください。
(神戸沖はエサ釣りOKらしいという情報がありました:真偽不祥)

五つ目のコツは、仕掛けを広く、遠くへ投げて広範囲を探ること

五つ目のコツは、数人の貸し切りとか、大きな船で釣り人が少ないとかでないとかなり難しいですが、仕掛けを広く遠くへ投げて、広範囲を探る事です。

しかしこれは通常の乗合では、お祭りの原因になるので、実践できる状況は少ないと思います。キャストのテクニックも求められますし、状況を的確に判断して独りよがりにならないように十分に注意しましょう。

しかし、実は一つ目と二つ目のコツだけで、しっかり実践できればタコはそこそこ釣れます

釣りは「ルールを守って楽しく」、が一番大切です。

2024年シーズンの最初の釣果を「明石のブランドタコの釣行:【釣れる人・釣れない人】基本とコツ、釣れない人には原因がある」でもご紹介していますので、良かったら覗いてみてください。

この時は、船内では上位の釣果を出すことが出来ましたが、これまで経験上で最も下手なおじさんが近くに乗り合わせてしまって、ダメな人の典型パターンもご紹介もしていて、ダメダメポイントが初心者にはかなり参考になると思います。

タコが人気の理由(知られざるタコの保存の秘密)

タコは美味しいのはもちろん、冷凍が効く貴重な釣りの対象です。何故ならタコは自己消化酵素が魚に比べて少なく、冷凍時に腐敗が進みにくく、冷凍すれば家庭用の冷蔵庫でも長期間の保管が可能です。

釣ったままで冷凍することもできますし、ゆで上げた状態での冷凍保存も利きます。推奨の冷凍期間は1~3か月と、情報源でばらつきがありますが、経験的には半年から1年程度は美味しく刺身で食べられました(自己責任です)。

茹でてからの冷凍保存は、タコをゆで上げた後氷水で素早く粗熱を取り、水気を丁寧にふき取り、小分けにした上で、出来ればラップでくるんで空気を抜き、更にジップロックなどに入れ、ここでも空気を抜いて冷凍庫で保存してください。

タコに限らず、魚介類は空気に触れると酸化による劣化が進むので、保存する際は出来る限り空気は抜いたほうがいいのです。水気も雑菌の繁殖の元になるので丁寧にしっかりふき取りましょう。

魚介類は鮮度の保持の観点では、調理後は出来るだけ水につけたくはないのですが、鮮度を保って冷凍する上では、出来るだけ早く氷水で冷却する方が良いようです。

因みに、自己消化酵素が魚に比べて少ないのは、同じ軟体動物のイカも同様で、こちらも冷凍が効く釣りのターゲットになります。

まとめ

タコ釣りはとにかく食べて美味しく、独特の重量感を伴う引き味も癖になりますね。

タコ釣りのコツは、何故そうなのかを知れば決して難しくないと思いませんか。

ベテランは有る程度の釣果を得るまでにそれなりの投資をして、他の人に負けない技術を身に着けてきているので、簡単にこうした情報を公開すると競争が激しくなるので怒られそうですが、釣りはみんなで楽しみたいものです。

しかし、明石の近くでは資源保護の為、漁連や漁協が協力して放流や釣り期間の制限を設けています。100g以下の小さいタコの放流には積極的に協力しましょう。
サスティナブルな取り組みを理解し、ルールを守って末永くタコ釣りとその美味を楽しみたいものです。

初めてタコ釣りに挑戦する人も、これまであまり釣れなかった人も、この記事を参考にタコ釣りに挑戦してみてはいかがでしょうか。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
タコ釣りに限らず、これからのいろいろな釣りのコツを発信していきたいと思います。

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