今年は、日程調整と天候に翻弄され、釣行は真夏の酷暑の中の敢行となりました。
日本海のはるか北を台風9号が通過する中、太平洋高気圧のおかげで、海上は灼熱ながら、大阪の蒸し暑さがないのがせめてもの救いでした。
今回の釣行においては、一日中魚の喰い気が落ちることもなく、釣れる魚は鯛が中心で、アベレージは35-40cm超えの活況で、滅多にない好条件での釣行となり、60cmの鯛を筆頭に恵まれた釣果となりました。
そんな中で、船長が発狂するほどの大物10回バラシという、出禁レベルの私の大失態と、「完全ふかせ釣りにおける醍醐味の深淵」について、同じ失敗を繰り返さないために学んだことを紹介します。
今年の「完全ふかせ釣り」の釣行日は、真夏の炎天下に決定
実は、当初の釣行予定は6月下旬で、まだ日差しの穏やかな季節のはずでした。
私たちが出発して1時間ほどしたころ、早朝の電話で「やっぱり今日は無理そうやわ」との非情な通告がありました。
少し北風が強くなる予報に、船長がやや過剰に慎重になってしまったようです。
唯一の救いは、オキアミを買う前だったので、被害は最小限でしたが、2時に起きて元気に出発したのが無駄になってしまいました。5時ごろ、無事の帰宅を果たします。
翌日、船長談「なんか、昨日行けてたみたいやなあ」とのこと。膝が砕け落ちます。
そして、今回の釣行は、灼熱の7月中旬となりました。
最高気温は36℃予想の中、意外と海の風は爽やかな中、無事の出港を果たすことができました。
終日、真夏の日差しが容赦なく照り付けますが、前回のリベンジに燃える私たちは、この程度の日差しにくじけることはありません。

開始から入れ食いの絶好調、なのに私は連続バラシスタート
出港して数十分でポイントに到着して、仕掛けを入れるとほぼ1投ごとにヒットし、同行の方は最初から60cm級の鯛をゲットし、好調な出だしです。
続いて私にも大きな当たりと強い引きで最高のスタートと思いきや、巻き始めてすぐにフックアウトしてしまいました。
船長から「なにやってんのー」と少し本気でグチがこぼれます。
「バラしたら魚が散るからしばらく喰わんでー」と追い打ちものお言葉も頂戴します。
しかし、この日はアタリが止まることはなく、同行者の竿は立て続けに曲がり、大物を取り込み、おかげで船長の機嫌も急回復です。そんな中で、私はまさかの2連続バラシで、船長からは追撃の叱責が飛び「さすがに3連続はないやろなあ。次やったら、ちょっと考えなあかんなあ」とプレッシャーをかけてきます。
船長のボヤキが止まらない!「出禁」宣告まで、、
ところが、同行者が5-6枚良い型の鯛を上げる中、私は何とかヒットしたかと思えば、まさかの3連続バラシで、船長はすっかりおかんむりです。「なんでそんなにバレるの?」「次は〇〇さんは断らなあかんなあ」と出禁宣言的な発言まで飛び出す始末です。
実は、この出禁宣言は、この後数回にわたり通告されることになりました。
この時は、まだ、私も冗談半分で「バラシで『ツ抜け』したらどうしよう」とか言っていたのですが、終わってみれば、この不吉な予言が無事に達成されることになろうとは想像すらしていませんでした。
ようやく無事に取り込んで一安心、私のバラシの原因とは?
同行者の方が6枚ほどの鯛を釣り上げたこと、ようやく私にも、何とかフッキングに成功した鯛が取り込まれ、「良かったなー」と、船長もしみじみです。

その後もバラシは続きますが、昼頃までには追加で数枚の鯛を追加し、少しだけ落ち着きを取り戻します。
私は「ハガネのメンタル」のおかげで、船長の罵声や叱責の言葉を華麗に聞き流しますが、そうはいっても、真剣に原因究明に努め、なんとかバラシの原因を突き止めようと必死に考えていました。
昨年まではアワセのタイミングやフッキングを、ホメてもらえていたのに
実は、昨年までは、初心者にしてはアワセのタイミングもよく、船長からもまあそれなりの評価をしてもらっていました。その落差もあり「今日はどうしたの?」と不思議そうです。
フックアウトが5回を超えるころには、船長も、むしろあきれ返って言葉にならないほどのガッカリ感で、胸中は察するに余りあります(誰のせいやねん?)。
しかし、私もそのころには自分なりに今年の絶不調の原因に思い当たり、ようやく改善を模索する状況になっていました。
原因は簡単で、リールロックする前にサミングでリールを押さえてアワセを入れていたことだったのです。
実は、昨年までは、これがうまくいっていて、アワセのタイミングもよかったので、見た目は上手に釣っているように見えてしまい、自分でもご満悦だったのです。
しかし、今年のように大物が相手だと、その成功体験があだとなり、リールが滑り、全くアワセが効かず、そのあとの操作がちぐはぐになってしまい、多量のバラシにつながっていたのでした。
アワセが効いてないまま巻き上げようとすると、掛かりが浅く簡単にフックアウトします。
その上、アワセが効いてないと思い、あわてて操作ミスでリーロックを外してみたり、てんやわんやの操作ミスの連発がしばらく続いていたのでした。
初心者(まさに今回の私)は、過去に「釣れた方法」を正解だと思ってしまいます。
それは小型魚では正解だったとしても、50cmを超えるような大型魚では、むしろ失敗の原因になってしまっていたのです。
そこが、本質的な基本を理解している上級者と、にわか仕立ての初心者の分岐点なのです。
完全ふかせ釣りにおける醍醐味の深淵:重要なのはフッキング
風向きと、表層の潮、底潮の流れを見極め、仕掛けの流し方を適切にコントロールすること、撒き餌を切らさず、仕掛けと同調させることももちろん重要です。
しかし、それ以上に重要なのは、魚がかかった時に必要な強い合わせができないと、それまでの努力が水の泡になるということです。
50cmクラス以上の鯛を取り込むには、リールロックをしっかり効かせて、そこからの強いフッキングが必須です。
少しぐらい合わせが遅れようとも、強いフッキングができることの方が重要で、アワセの力で魚の口を針が貫通するかどうかで成否が分かれます。
実は、昨年までは、船長にバラしてばかりの他の釣り客の話を聞いて、「そこは経験と腕の差やろ!」と内心思っていたのですが、バラしてばかりの釣り客と私の腕の差はなかったのでした。
大型魚では、適切な強いアワセを入れることができるかどうかのスキルが問われるということを、身をもって痛感した次第です。大切なのは、タイミング以上に確実さだったのです。

バックラッシュ対策としてサミングは重要ですが、強いアワセを入れるための操作においては、それは関連操作に過ぎず、十分条件ではありません。
リールロックからの強いアワセこそが、「ふかせ釣り」で大物をばらさない重要な管理ポイントだったのです。
間違った動作のクセはなかなか抜けず、私がその日、しっかりアワセが決まるようになったのは、釣り終了の1時間前くらいのことでした。
そんな中で特に残念だったのは、「これが最後」という流しでのヒットで、このアワセの学びの集大成のチャンスで、再現性の低さを露呈し、バラシの「ツ抜け」を完成させてしまったことです。
完全ふかせ釣りにおいては、タックルの操作の熟練も必要最低限のスキルということです。
いい加減に操作してなんとかなるものではないですし、そうした意識が上達を妨げます。
こうした、メカニズムの理解がないまま、いくら真似事の動作の練習をしても上達することはできません。
私は、今回の釣行で身に沁みてこのことを学びました(大反省)。
次回以降、それが実践できるように、イメージトレーニングしようと思います。
まとめ
今回の釣行は、出直しリベンジにふさわしく、ほぼ入れ食い的な最高の海との出会いでした。
そしてこの好調は、船長が地道に釣り場を探し、育ててくれた結果だったことを忘れてはなりません。
私のスキル不足で、大物バラシの「ツ抜け」という逆快挙がもたらした、船長の無念はいかばかりだったか。
反省なく、ヘラヘラしていたように見えたであろう態度を振り返り、成長した姿でお詫びに変えるしかありません。

今回の痛恨の失敗から、「完全ふかせ釣りは、掛けるまでではなく、掛けてからが本当の勝負」ということを身をもって学びました。
次回は、今回の失敗を糧に、大物との一瞬の勝負を確実にものにしたいと思います。

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