皆さんは、「自分はいつも同じように物事を考えている」と思っていますか?
そして、自分の思考がどういう風に構築されているのかを考えたことはありますか?
実は、人の思考概念というものは、認知バイアス、カテゴリー、概念、モデル、フレーム、スキーマ、メタファー、アナロジー、法則、などを相互関連を踏まえて、総合的に理解し、構築されるべきものと理解すべきなのです。
何のことだかわかりませんよね!
でも大丈夫です。こんなこと、わかる人はほとんどいないと思います。
私も、ほとんんど意味不明です(しかし、少しだけ分かります)。
しかし、知的であるためにはこのことを理解する事はとても重要なことなのだそうです。
つまり、この馴染みのないことを知ろうともしないのは、少し問題かもしれません。
自分自身がが知的であることに価値や興味を感じないとしても、こうした概念を知ろうともしないことは、自分の子供や孫たちの可能性を理解できないことにも繋がりかねないとしても興味はないでしょうか。
私は、自分の認知機能がどのように形成されているのかについては、すごく興味があります。
できるだけ簡単に説明させて頂きますので、是非一度興味を持って、認知機能の理解への取り組みにお付き合いいただけないでしょうか。
それが「だいたい、どんなことなのか」、についてご説明します。
この内容は、単に私が思う怪しげなことではなく、認知科学などに関連する内容のご紹介になります。
頭の中にある「思考の地図」
皆さんは、毎日たくさんのことを考えますね。
例えば、「今日の夕飯は何にしようかな?」「あの問題はなぜ起こったんだろう?」など、色々なことを考えます。
この「考える」という行為を支えているのが、いうまでもなく「思考」ですが、この「思考」をより深く理解するためには、たくさんの上位概念が無意識に自分の頭の中で使われていることを認識できているでしょうか。
それは比較的わかりやすい言葉でいうと「カテゴリー」「概念」「モデル」などの概念です。
そして、その延長として、より馴染みがなく、且つ、実は知らないうちに自分の脳内で使われている概念として、「認知バイアス、フレーム、スキーマ、メタファー、アナロジー」などの思考概念が働いているのです。
これらの言葉や概念は少し難しく感じるかもしれませんが、実は、みなさんが普段から考えるという行動の中で無意識に使っているのです。
「知らんし!」ですよね。
無意識に使っているので、知らないのは当然かも知れません。
この馴染みのない単語、概念について、少しだけ掘り下げて知ってみませんか。
なぜそうしたことを知ることが重要かというと、そこを理解できてないと簡単に人に騙されるリスクがあるからです。
なぜ騙されるかというと、賢くて悪い人は、人のそうした思考パターンをずる賢く利用するからです。
「思考の地図」を構成するパーツ
人が考える時に無意識に利用する概念は、実はとても重要な役割を果たしています。
一つづつ、これらの概念というやつを出来るだけ分かりやすくご説明してみますね。
一気に覚えたり、理解するのはかなりハードルが高い思いますので、ここでは「およそこんなことがある」ことを軽く認識してみてください。(私も、勉強中で読み返さないと覚えきれません)
少しづつ、こうした概念に馴染みを持つだけでも、どこかで「あれっ?」と思い当たることに遭遇する時がくるかもしれません。
思考を構成する上位概念のご説明
これらの一つ一つをしっかり理解するのは、そんなに簡単ではないので、ここでは何となくそんな事なのかと認識してもらえればいいと思います。
ただ、直観的に「こんなことなのかな」と思い当たるようなら、あまり外れてないかもしれません。何故なら、いつもあなたが無意識に使っていることだから。
- カテゴリー:物事をグループ分けする箱のようなもので、例えば、「果物」というカテゴリーには、リンゴやバナナ、みかんが入ります
- 概念:カテゴリーの中にある、それぞれのものの特徴や性質を表す言葉で、例えば、「リンゴ」という概念は、「赤くて丸い」「甘くて美味しい」といった特徴を持つと認識されますね
- モデル:物事の仕組みや構造を簡単に表したもので、例えば、地球儀は地球のモデルということです
- フレーム:ある状況や出来事に対する一般的な考え方や枠組みで、例えば、「試験前はよく勉強する」というフレームは、試験に関する一般的な考え方の概念です
【補足】フレームとは、複雑な事象や概念を、より詳細にかつ体系的に理解し、新たな洞察を得るための枠組みや構造を提供することが目的で、構成要素、属性、機能、プロセス、文脈など、多岐にわたる視点から分析することで、事象の全体像を把握し、問題解決や意思決定に役立てることができるもの、なのです - スキーマ:過去の経験や知識に基づいて形成されるもので、物事に対する理解や期待をあらかじめ持っている状態のことで、例えば、「犬」というスキーマを持っていると、犬を見たときに「可愛い」「四足歩行」の動物といったイメージが浮かびます
・つまり、犬を見たことあったり、犬に関する本を読んだりした経験から、頭の中に「犬」のイメージができているのですが、犬を初めて見た人は、「犬」というスキーマを持っていないので、何だかわからないのです
【補足】スキーマ とは、簡単に言うと、私たちの頭の中にある「ものの見方」みたいなものです
・スキーマの良いところは、経験から学んだことを元に、新しいものも理解しやすくなることです
・悪いところは、犬は怖いという経験しかないと、全ての犬が怖いという先入観を持ってしまうことです
・だからこそ、自分のスキーマを理解することはとっても大切で、自分の考え方がどこから来ているのかを知ることで、もっと客観的に物事を判断できるようになり得ます - メタファーとアナロジー:異なるものを比べることで、新しいことを理解しようとする方法で、例えば、「人生は旅だ」というのは、人生を旅にたとえたメタファーということになります
【補足】メタファーとは、より高次のたとえ話のようなものであり、抽象概念を具体化して印象深い言葉で代替するような手法ですが、主に、感情を呼び起こしたり、印象的な表現を生み出したりすることが目的で、特定の側面や特徴に焦点を当て、比喩的な意味合いを強調するもの、だそうです
【補足】アナロジーとは、二つの異なる事象の間の類似性に基づいて、一方の事象に関する知識を他方の事象に適用する思考法ですが、主に、複雑な概念をより単純な概念に置き換え、理解を深めることが目的で、二つの事象間の構造的な類似性に焦点を当て、より体系的な比較を行うもの、だそうです - 法則:いつも成り立つ関係や規則のことで、例えば、「リンゴが木から落ちる」という現象は、万有引力の法則で説明できますね
これらの概念を使って、私たちは情報を処理し、考えを構築し、世界を理解しようとしています。
そして、様々な思考概念を組み合わせて、人は「合理的な判断」と思える自分なりの価値観(地図)を形成するのです。
これら一つ一つを、しっかり理解し、自分の思考の構造を見直してみましょうというのが、今回の記事の趣旨ではありますが、紙面が足りないのと、難易度も高くなるので、ここでは、まずは情報として知ってほしいと思います。
いつか、これらについて掘り下げた記事も書きたいと思います。
しかし、地図は時々「歪み」=認知バイアス、が邪魔をする!
しかし、私たちの思考は完璧ではなく、時には「認知バイアス」と呼ばれるノイズにより、歪みがかかってしまうことがあります。
本当に人の思考は複雑なのです。「何のこっちゃ?」ですね。
つまり、人の「思考の地図」は、完璧じゃなくて、時々「歪み」が生じることがあり、この歪みを「認知バイアス」と呼ぶというイメージで理解いただくと分かりやすいと思います。
どういうことかというと、過去の偏った経験や、自分にとって都合がいいように考える癖が、偏った正しくない判断に誘導し判断のかけ違いが起きることがあるということです。
例えば、「自分はいつも正しい」と思いこむ自己肯定バイアスや、「最初の情報に強く影響されてしまう」初頭効果など、たくさんの種類の認知バイアスが知られています。
有名なものでは確証バイアスや、内集団バイアスもありますね。
私たちは様々な概念を駆使して思考を組み立てているのに、知らない間に、認知バイアスでそうした思考が歪められてしまうことが少なからず起こっているというのです。
こうした認知バイアスに関しては、別の記事でご紹介していますので、興味があればご覧ください。「【衝撃】気付かないうちに自分の考えが変わってる! 「認知バイアス」の正体を知り、自分の脳を取り戻せ!」
なぜ、歪み=認知バイアスが生まれるのか?
認知バイアスというのは、私たちの脳が、たくさんの情報を効率よく処理しようとすることから生まれるのだそうです。
全ての情報を細かく分析していたら、考えるのが大変だから、時に短絡的に特定のパターンに当てはめがちになるというのです。
私たちは、この効率化によって、時には間違った判断をしてしまうことがあるということを強く心に留めておかないとダメなのです。
認知バイアスと他の概念の関係
認知バイアスは、他の概念とも深く関わっています。
例えば、私たちは過去の経験(スキーマ)に基づいて、新しい情報(概念)を理解しようとするけれど、その時に、過去の経験に合わない情報は無視してしまうことがあります。
これも、一種の認知バイアスと言えます。
私たちの思考は、たくさんのパーツで構成された地図のようなものです。
この地図は、私たちが世界を理解するための大切なツールですが、時には歪んでしまうことがあります。
この歪みの存在を理解することで、より客観的に物事を考えられるようになる、といわれています(知らんけど)。
全てがつながっている!
これらの概念は、それぞれが独立しているのではなく、互いに影響し合いながら、私たちの思考を形作っています。
例えば、私たちは過去の経験(スキーマ)に基づいて、新しい情報(概念)を理解し、それをカテゴリーに分類します。
また、メタファーやアナロジーを使って、複雑な概念をより簡単に理解しようとすることもあるのです。
無意識行われている、こうした思考の癖を自覚し、自分のものとしてうまく使いこなす意識を持ちたいものです。
簡単なことではありませんが、ある程度意識し実践していかないと、簡単に悪意のある情報操作の餌食になってしまうリスクが高くなります。
大切な人を守るためにも、少しでも賢くなる努力をしたいものですね。
じゃあ、騙されないようにするにはどうすればいいのか
様々な思考概念を駆使して人をだまそうとする人に対峙するのは、簡単ではありません。
しかし、自分が物事をどのように理解し、考えを構築しているのかを知り、人がどの部分で人の弱みを突いてきているのかを少しづつでも観察し、理解を進めていくことが重要です。
即効性のある対策が困難なのは、自分が急には賢者に変心できない以上はある程度仕方ないからです。
今、兵庫県知事の問題で、マスコミの偏向報道(一方の権力勢力に都合の悪い報道を一切せず、限られた不確定で他方に都合が悪そうな情報だけを報道する)であったり、情報操作の姿勢に対して、マスコミ VS ネット報道として盛り上がっていますね。
こうしたことも、人の思考のおおもとの情報の提供の仕方が恣意的な作為によるものでないかを、問題として認識し読み取る感性が重要だと感じました。
ある意味、国民の民度が試されていると言っても過言ではないと思います。
まとめ
私たちの思考は、まるで地図のようなものです。
この地図には、カテゴリー、概念、モデルなど、様々なパーツがあり、それらが複雑に組み合わさって、私たちの考え方を形作っています。
そして、この地図は完璧ではなく、時には歪み(認知バイアス)が生じることもあります。
大切なことは、この地図が完璧ではないということを理解し、自分の考え方を常に疑い、より客観的な視点を持つことです。
思考の地図を理解することで、私たちはより深く自分自身や世界を理解することができます。
そして、自分の思考を理解する事は、簡単に人にダマされなくなる効果があります。
自分の理解は、やがて子や孫の世代の理解に繋がります。
自分の思考を客観的に見つめ、より良い判断をするために、ぜひこれらの概念を意識してみませんか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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